パニック障害で悩んでいる方に知って欲しいこと

パニック障害を克服するためのカウンセリングは、開業した頃から行っていますが、パニック障害で悩んでいる方からの相談が増えたような気がしています。

パニック障害の人は、症状を自覚するようになってからすぐにカウンセラーに相談するという人は少ないです。
かと言って、最初から心療内科に掛かるわけではなく、自分の身に起こっていることが何なのかわからず困っているうちに症状がひどくなったような気がして、気が動転した時に救急車を呼んではじめて病院に行ったという人もおられます。

今回の記事は、パニック発作に悩まされ始めている人が、早い段階でパニック障害を克服できるように必要な知識を学んで頂ければと思って書いております。
カウンセリングに来られた方の多くが、自分の身に起きていることがどういうことなのかを理解したことで気持ちが楽になった、症状に悩まされる頻度が減ったということを言っておられます。

これは、自分の身に起きていることを正しく理解できるようになったことで、パニック発作が生じた時にでも混乱せずに症状が治まるのを待てるようになっているからです。
パニック障害は、発作が起きる頻度が減ってくることによって、発作に悩まされること、発作がいつ起きるかと不安を抱えることが減ってくるので、この記事を読んで知識を身に付けて頂きたいと思っております。 

脳科学の知識でパニック障害を克服

パニック障害で相談に来られている方には、脳科学の観点からパニック発作が表れる理由や対処法をお伝えしています。

パニック発作は、自分の体で何が起こっているかわからない、症状が起きる理由もわからない、いつ症状が治まるのかもわからない、自分はこの先大丈夫
なのかもわからないという、わからないことづくしで不安だらけだからこそ起きるのです。
そのため、カウンセリングを通じて知識をつけることによってパニック発作の引き金になる不安が軽減したり、症状が出る兆しが感じられても動揺せずに気持ちを落ち着かせることができるようになります。

パニック障害は、理由があるからこそ症状が出ている状態なので、専門知識のあるカウンセラーが話を聴けば原因や対処法を判断することはできます。
あまりにも症状が辛い場合は、心療内科で薬をもらうことも必要ですが、それだけではいつ症状が出るかを恐れながら生活しなければならないので、自分の意思や行動で克服する方法を学び、実践することをおすすめします。

脳科学の知識がパニック障害に有効な理由

パニック障害は、脳が誤作動や過剰反応を起こしている状態だと言えます。
そのため、脳の仕組みを理解しておくことでパニック発作が出ても状況を冷静に把握できるようになります。
また、脳の仕組みを理解することで脳の働きを考慮したパニック発作への対処法を行うことも可能になります。

カウンセリングを受けて頂くと、一般的なパニック障害の対処ではなく、脳科学をの知識をお伝えしたり、しっかりと話をお聴きしてその人の状態や環境などを考慮した対策を提案することができ、より現状にあった克服の取り組みができます。

パニック障害で悩んでいる人のカウンセリングを行うことがありますが、パニック障害になって乗り物に乗ることや大勢の人がいる場所に行くことが辛い
と感じていても、カウンセリングを受けることになぜか抵抗を感じるという人も少なくありません。

今回の記事は、パニック障害を克服するためのポイントについて説明しているので、どうしてもカウンセリングを受けることに抵抗があるという人が自分で克服をするためのヒントにして頂ければと思っています。

パニック障害になる人の心理的特徴

カウンセリングの経験の中で、パニック障害で悩んでいる人には、下記のような心理的特徴を持っている人が多いと感じています。

他人の気遣いのできる繊細な人が多い

パニック障害になっている人は、他人に気遣いのできる繊細な人が多く、職場ではしっかりと貢献出来ていて、周囲の人から良い評価を受けている傾向があります。
ただ、繊細なために気になってしまうことも多く、人が気にならないことが気になってしまうため神経疲労を起こしやすいのです。
そして、気遣いができる繊細さが下記のような特徴を合わさってパニック障害につながっていると感じます。

パニック障害になる人は自尊心が低い

パニック障害になる人は自尊心が低く、仕事で周囲の人の役に立っているのに自分は迷惑を掛けていないか心配していたり、自分の貢献に価値を感じられていない傾向があります。
そして、自尊心が低いため、周囲の人を気遣って行っている自分の行動は、『誰にでもできる当然のこと』だと思っていて、周囲の人からの評価を疑って
いる傾向もあります。
そのため自己肯定感、自己効力感なども向上しにくく、自分のパニック障害に対しても克服できるイメージを持てていません。

パニック障害になる人は周囲への期待が大きい

パニック障害になる人は、自分が周囲の人に気遣いができるということを特別なこと、他者より有能な部分だと気づいていないことが多いため、自分ができている気遣いは他の人もできることだと思っています。
しかし、他の人よりも気遣いができるため、職場などで評価を受けているので、その点において、周囲にはパニック障害になる人に比べて劣っている人が多いので、自分が周囲の人に対して行っている気遣いを自分が周囲の人から受けることは難しいのです。

そのため、周囲の人に自分が行うのと同じような気遣いを求めてしまうと期待を裏切られてしまいます。
パニック障害になっている人は、その期待を裏切られることに対して不満を感じる機会も多くなるため、ストレスを抱えやすくなってしまいます。

“当たり前”に囚われてしまっている

パニック障害になる人は、“これが当たり前だ”という思いにとらわれているために、他人と自分の違いに対して寛容になれないという特徴があります。
これも自分ができていること、していることは、周囲の人にもできるはずという思いや正しくあろうという気持ちが強く、そうでない人に対して不満を持ちやすいということにつながります。
そのため、人間関係でストレスを抱えやすくなります。

友人との関係でも、自分が思っている“当たり前のこと”を理解して欲しくて話をしても、共感を得ることができずに相手に不満を感じてしまうということも多くなるようです。

ストレスを抱えて脳が疲労していると、パニック発作が出やすくなるので、心を柔軟にすることはパニック障害の克服に必要な要素です。

パニック障害の人は不安の先取りが止まらない

パニック障害で悩んでいる人は、突然に息切れ、めまい、動悸が起こり、このまま症状が治まらないのではないか、もしかしたら死ぬのではないかという不安が大きくなるということを体験しています。

さらに不安が大きくなった時に救急車を呼んで病院に行ったけど、検査しても異常は見つからずに心療内科を紹介されるという流れをたどっている場合が多いです。

しかし、そこで心療内科に行くことに抵抗を感じて、病院に行かないまま生活している中で、電車やバス、飛行機の中、人混みなどで症状が再発してしまうようになり、生活にさまざまな支障が出てしまうのです。 

予期不安がパニック発作の引き金になる

予期不安とは、最初にパニック発作が出た時と同じような環境に遭遇すると、また同じことが起きるのではないかと不安になり、その不安が脳を刺激して症状が出るというものです。
予期不安によって症状が出ると、その環境で症状が出るということがその人の中で決定的な事実となってしまい、決まった環境で症状が出やすくなってしまいます。

この予期不安とパニック発作の関係は、繰り返すほど強化されてしまうので、早い段階で心療内科の医師や専門知識のあるカウンセラーに相談に行くことが必要です。

パニック障害の人に伝えたい克服のためのメッセージ

上記の心理的特徴を踏まえて、カウンセラーとしてパニック障害で悩んでいる方にメッセージがあります。

  • あなたの気遣いは他人より長けているからこそ周囲の人に貢献できています
  • あなたは自分の繊細さをコントロールできる力を持っています
  • 他人への期待は小さく、自分と他人の違いには寛容になりましょう
  • ストレスケアがパニック発作への有効な対策です
  • 不安の先取りを続けないための現実検討能力と問題解決思考を身に着けよう

今、パニック障害で悩んでいる方は、上記のことを頭の片隅に置いて生活してみて下さい。
そして、心身ともにリラックスできる時間を自分に与えてあげたり、自分の日頃の頑張りを自分自身で認めてあげて下さい。
あとは、自分の繊細さをコントロールするために思考力を高めることを意識してみて下さい。
もし、上記のことが難しいと感じたら、無理をせずカウンセリングを利用してカウンセラーからアドバイスをもらって下さい。

AXIAのカウンセリングでは、パニック障害の方に対しては克服のための情報提供をしっかりと行うようにしています。
なぜなら、情報を得ることが安心感を増加させたり、思考力を向上させることにつながるので、パニック障害の克服に有効だからです。

パニック障害で悩んでいるけど、一度カウンセリングを受けてみたいという方は相談にお越し下さい。


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