傷つきやすい自分に困っているという人へ

カウンセリングに来られている人の中には、繊細で傷つきやすいという特徴の人が多いのですが、その中にはHSPであるという人も少なくありません。
HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略称でその特徴を持っている人は、全人口の20%ほどいると言われています。
もし、あなたが傷つきやすさを抱えて悩んでいるなら、HSPであるかもしれません。

HSPの説明や主な特徴はこちら

HSPの人が傷つきやすい理由

HSPの人は、思慮深く共感性が強いという特徴があり、他人の感情に敏感です。
そのため、他人の何気ない一言から多くの想像をしてしまったり、表情やしぐさをから相手の感情を想像して『自分が何か嫌な思いをさせたのだろうか』と考え込んでしまうこともあります。

他人が冗談で言った言葉や悪意のない軽率な言葉に対しても、相手の意図を想像しすぎてしまいます。
そのため、他人からの嫌味や悪意のある言動を受けると、HSPではない人に比べるとダメージを受けてしまうのです。

自分が傷つきやすいことに対して、『自分が弱いからだ』、『自分は我慢が足りない』と自己否定をしてしまうこともあり、余計に自分を追い込んでしまうこともあります。

HSPは生まれ持った特徴

HSPは、その人の心の弱さや努力不足によって生じるものではありません。
生まれ持った気質的特徴です。

気質的な特徴というのは、HSPではない人に比べて脳が刺激に対して敏感であるということです。
敏感だからこそ、他人の言動だけでなく、光や音、衣服の材質、気候の変化などの影響を受けやすいのです。

自分がHSPという特徴を持っていることを知らなければ、自分が感じていることが、自分の心の弱さや努力不足によるものだと思ってしまい自分を否定する思いも生じやすいため心にダメージを負いやすいのです。

傷つきやすさの克服とカウンセリング

傷つきやすさを克服するには、『自分は傷つけられる筋合いはない』と思えるようになることです。
傷つきやすい人の特徴は、相手からの理不尽な攻撃に対しても自分が悪いと考えてしまう傾向があります。
さらに反省と自己否定の区別ができておらず、反省を促されると自己否定をしてしまうという特徴も傷つきやすさの原因になっています。

カウンセリングでは、反省と自己否定の区別ができることを目指して話を進めて行きます。
生活の中では失敗をすることもあるし、それによって他人に負担を掛けてしまうことは誰にでも起こり得ます。
さらに世の中には相手の弱みに付け込んで嫌味や否定的な言動を投げかけてくる人がいるので、傷つきやすい人はその攻撃で参ってしまうのです。

カウンセリングで自分を守る信念を育てる

カウンセリングは、話を聴かせてもらいながら、傷つきやすい心の支えとなる考え方が身につくように進めて行きます。
カウンセリングを通じて心の中に育った考え方によって、『反省する必要はあっても傷つけられる筋合いはない』と思いを強く持てるようになることが理想です。

世の中には、悪意はなくても無神経な発言をする人もいるし、悪意を持って嫌味をいったり、嫌がらせをしてくる人もいるので、HSPの人はできる限りそんな人から距離を置いて生活することが望ましいと言えます。

しかし、そんな人達を完璧に避けることは難しいので、人は違いがあっても尊厳は変わらないという信念を育てて、自分自身を他人の攻撃から守れる発想ができるようにカウンセリングを通じて取り組んで頂ければと思います。

HSPの人のカウンセリングでは、たくさん話をしてもらい、カウンセラーとたくさんの意見を交換してもらい、実生活の人間関係の練習をしてもらえればと思います。
カウンセリングという練習は、家庭や職場、友人関係などの人間関係という実践で役立つものが得られる機会だと思い活用してください。

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