HSPかもしれないけど、ちょっと違う気がするという人へ
自分はHSPの特徴を持っているけど、少し当てはまらない部分もあるという人の中にはHSS型HSPというタイプに該当する人がいます。
HSPという『とても感受性が強くて敏感な気質の人』は、全人口の20%ほどだとHSPのカウンセリングのページでは説明していますが、その中にさらに全人口の6%の人が該当するHSS型HSPというタイプの人がいることが分かっています。
HSSとは、High Sensation Seekingのことで、刺激を求め行動的であるという意味です。
この特徴を持っているHSPの人は、刺激に対して敏感で疲れやすいけど、自ら刺激を求めて行動できるが飽きっぽく、行動後の疲労が残りやすい人であると言えます。
HSPとHSSの関係を整理すると
ここでHSS型HSPについて理解しやすいように分かりやすく整理してみます。
- 非HSS非HSP・・・HSSでもHSPでもない人(約55%)
- HSS・・・好奇心が強く、刺激を求めるが飽きっぽい人(約25%)
- HSP・・・刺激に敏感で環境や状況の変化に弱く内向的な人(約14%)
- HSS型HSP・・・HSSの特徴を持ったHSPの人(約6%)
HSPであるかどうかという観点で大雑把に分類すると、上記のような分類になります。
上2つのタイプは、人と接したり、新しい環境で活動する場合に、下2つのタイプに比べると刺激を感じにくいため心が疲労しにくいと言ます。
下2つのタイプは、HSPなので刺激に弱く活動することで疲労を感じやすいのですが、HSPだけの人は、内向的で自分が疲れやすい実感もあるので、無理に活動をすることは少ないのですが、HSS型HSPの人は刺激に対する耐性が弱くてストレスが蓄積しやすいにも関わらず外向的で行動力があります。
HSS型HSPの人が抱えやすい悩み
カウンセリングの中でHSS型HSPの人の話を聴いていると、下記のような悩みを持っていることが多いと感じています。
- 人が好きで接客業をしているが、スタッフ同士の雑談は苦手で苦痛
- 単純作業が苦手で集中して作業を続けることができない
- 自分の発言に周囲の人が驚いたり、引くことがある
- 思い立ったら行動に移すが、あとから行き詰まることもことも多い
- 何かに取り組んでいても、すぐに別のことをしてしまう
- ストレスによる心身の異常に悩まされている
HSS型HSPの人は、上記のような悩みを抱えていて、人間関係や仕事で行き詰まりを感じたり、苦戦していることがあります。
HSS型HSPだからと言って自尊心が低いわけではありませんが、その特徴によって行動をしても失敗することが多く、それを他人に叱責されたり、責められた経験が自尊心の低下を招いているというケースは多くみられます。
カウンセリングの中で話を聴ていると、HSS型HSPの特徴を持っている人は、幼少期から親や学校の先生から注意を受けることも増え、HSS型HSPへの理解がなければ強く叱責されることも多くなるので、自尊心が育ちにくいかったという人が多いと感じます。
HSS型HSPの自分との付き合い方、対処法
HSS型HSPの人は、行動力があるからこそ生じる問題があります。
活動をしていても刺激を受けすぎて急に活動できなくなること、人との交流できるけどあとからストレスを感じてもう人と会いたくないと極端なことを感じてしまうことがあるので、生活に工夫が必要です。
自分の体力を良く自覚して、休みをしっかりと取るようにしてください。
人付き合いは、無理に人間関係を広げすぎたり、人から好かれようと無理をしないでください。
睡眠時間をしっかりと確保して、脳に負担が少ない食材を食べるようにしてください。
HSS型HSPの人は、興味が高まると急に活動力が増して、生活のペースが乱れる傾向があるので、基本的な自分の生活ペースを作っておくことが大切です。
自分の興味や感情だけを基準に行動すると、体力が尽きてしまい精神状態も悪くなり、場合によってはストレス症状に悩まされることにもなるので、自分が生活しやすいペースを自覚して、できるだけそのペースを維持して生活してください。
HSS型HSPとカウンセリング
HSS型HSPに該当する人の中にもカウンセリングを利用している方はおられます。
どちらかというと、『自分はHSS型HSPだ』という自覚はなく、HSS型HSPの特徴が原因で悩みが生じていて、その悩みを相談するというケースが多いです。
そのため、カウンセリングで話を聴いているとHSS型HSPかもしれないと感じて、それに沿ったアドバイスを行っているという形です。
HSS型HSPと言っても、一定の特徴が該当する人をHSP、HSS型HSPという感じでカテゴリー分けがされているのであって、細かいところは個人差があります。
カウンセリングでは、HSPかどうかという点に囚われず悩みを抱えている人の感覚をよく聴き、個人差に合わせて改善を進めていきます。
HSPに関するコンテンツ