インナーチャイルドとは何か
インナーチャイルドという言葉を聞いたことがありますか?
親との関係で悩んできた人には、インナーチャイルドが何かと説明を受けると自分にも思い当たる感覚があるかもしれません。
インナーチャイルドは、心理に関する本などに出てくることはありますが、病名ではありません。
そのため、何か悩みを抱えているからといってインナーチャイルドに問題があるということを示すことができるわけではありません。
インナーチャイルドとは、心の状態や要素を表す概念だと思って頂けると良いかと思います。
インナーチャイルドは感情や行動に影響を与えている
インナーチャイルドとは、感情の結晶のようなもので、その結晶は幼いころの体験がリアルな形で記憶とともに心に留まったものです。
そのまま訳すと“内なる子”ということになりますが、心の内側にしこりとして残った負の感情の結晶がインナーチャイルドです。
インナーチャイルドは、大人になってからは生活の中で意識できているものではありませんが、幼い頃に過ごした場所に行ったり、当時に体験したものと同じような体験をすると刺激され、記憶とともに表面化することがあります。
インナーチャイルドは過去に取り残されてきている負の感情なので、今現在の自分がコントロールできる範疇の外にあり、負の感情がインナーチャイルドとして残っている場合は、大人になってからさまざまな問題となり表面化します。
- 何故かいつもイライラしている
- すぐに必要以上の怒りを表してしまう
- 自分の存在を否定する気持ちがある
- 自分でも恐ろしくなるような衝動に駆られる
- すぐ人との間にトラブルを抱えてしまう
- 人を好きになれず、恋愛関係が続かない
- 必要以上に子供に感情をぶつけてしまう
- 子供時代のどうしても思い出せない記憶がある
インナーチャイルドの影響で悪化しやすい人間関係
成長過程で傷ついたままのインナーチャイルドは、受けた刺激に対して不釣り合いな大きさの怒りを生じさせたり、愛情不足を感じたままのインナーチャイルドは、他人から肯定されないと異常な不安を感じたりするため、社会生活を送る上で葛藤を抱えやすくなります。
職場の人間関係の悪化
イナーチャイルドが不安定な人は、職場での人間関係に悩みを抱えやすく、仕事も長続きしないという悩みを抱えている場合があります。
いつも人と衝突してしまうと良い理由で続かない人もいれば、誰かと衝突することはないけど周囲からの評価を気にしすぎて長続きしないという人もいます。
どの職場に行っても人と衝突してしまったり、自分を抑え込んで息苦しさを感じているという方はインナーチャイルドが影響している可能性があります。
安定した恋愛、夫婦関係を築けない
男女の恋愛や結婚生活でもインナーチャイルドの影響は表れます。
些細なことでも激しい衝突になったり、怒りの表現が激しすぎることで関係が上手くいかない理由であるという人もいれば、相手との関係が親しくなるほど分かれたくなるという人もいます。
気を付けていてもいつも同じような別れ方をしてしまう人、いつも自分のことを大切にしてくれない人や自立できていない人を選んでしまうという人は、一度自分の中のインナーチャイルドを見つめ直した方が良いかもしれません。
インナーチャイルドの回復とカウンセリング
過去からの傷を抱えていたり、愛情不足を抱えているインナーチャイルドは、癒されて回復することによって現在の生活が好転し始めます。
人間は、過去の出来事を変えることはできませんが、過去の出来事の影響を受けないという選択をすることはできます。
ただ、頭では理解できていても感情の力が強いと影響を受けてしまうので、自分の力で影響を受けいないように感情と行動のつながりをコントロールできるようになる必要があります。
インナーチャイルドとカウンセリング
インナーチャイルドを回復させる方法がカウンセリングです。
インナーチャイルドが、傷や愛情不足を抱えているという場合は、たくさん話を聴いてもらうことが望ましいと言えます。
同じ話の繰り返しになることもありますが、カウンセラーはそれでも話を聴くことの意味や重要性を分かっているので、温かい気持ちと態度で話を聴いてくれます。
カウンセリングの中で自分の過去について話すと、時には心に負荷が掛かることもありますが、カウンセラーが回復をサポートします。
詳しくは、インナーチャイルドカウンセリングのページをご確認ください。