子供の心の成長を妨げる親の特徴
子供の心の成長の妨げになるものに親の幼児性があります。
カウンセリングで話を聴いていると、親の幼児性によって悩まされていた方はとても多いということがわかります。
本来、幼児性は大人になっても大なり小なり誰もが持っているものですが、結婚をして子供ができた時、自分の幼児性は趣味や遊びによって満たしたり、子供ではなくパートナーに受け止めてもらうことが理想なのですが、夫婦関係が上手くいっていない場合や自分の幼児性に気づいていない場合は子供に対して幼児性を向けてしまいがちになります。
幼児性の高い親の態度
例えば、幼児性を子供にぶつけている人は、下記のような態度が見受けられます。
・感情のままに子供を怒る。
・夫、または妻への不満を子供に話す。
・子供に対していつも上から目線で接している。
・子供の話を否定して、自分の正しさを主張する
・子供の興味ではなく、自分の興味や都合に付き合わせている
上記に該当する人は、自分と子供の距離感が上手く取れていないし、子供は親の言うことを聞いたり、親のために行動することは当然だと思っている人も
多いです。
また、子供は求めたり、望んでいないことをしていても、自分のしていることは子供のためになっているはずだと思い込んでいる人もいます。
幼児性が高いと親という役割を演じられない
親子関係は、父親と母親という役割を演じなければなりません。
その役割は、愛情を与え子供の自尊心を育むことと子供が社会に適応していけるようにしつけをすることです。
そのために、子供の成長に応じて父親、母親としての役割をよく見極めながら行く必要があります。
しかし、幼児性をコントロールできない大人では、親としての役割を演じることができません。
親子関係に葛藤を感じながら育った人は、父親や母親の幼児性の影響を受けて育った人であると言えます。
両親の幼児性の影響を受けて、親子関係に葛藤を抱えながら育った人は、カウンセリングを受けて心の整理を行っていくことが望ましいと言えます。
親の幼児性が子育てに表れるとアダルトチルドレンという問題を引き起こします。
自分がアダルトチルドレンだと気づくタイミング
現在は、自分はもしかしたらアダルトチルドレンなのかもしれないと気づく人は増えていると思います。
なぜなら、『生き苦しさの理由』、『人間関係の悩み』、『子育ての悩み』などに関してネット検索をしてみると、調べ方によってはアダルトチルドレンの記事にたどり着くからです。
ネット検索の結果、アダルトチルドレンという言葉を知り、内容を確認すると自分の幼少期の体験や自分と親との関係が類似していたという人が、自分が抱えている悩みはアダルトチルドレンに関連するものだと知ることになるのです。
アダルトチルドレンと世代間連鎖
アダルトチルドレンは、親の影響を受けて心の成長に偏りが見られる人のこと、人が抱える心の問題と因果関係のことを言います。
そのため、幼児性の高い親に育てられた人は、アダルトチルドレンという心の問題を抱えることになりますが、その影響が自分の子育てにも表れてしまい
自分の子供にも心の成長に偏りを与えてしまうことがあります。
アダルトチルドレンになりやすい環境
親がアルコール依存やギャンブル依存であること、育児放棄や虐待、その他親の影響で安心と安全が感じられない家庭環境は、どうしても子供の心に偏りを生んでしまいます。
このような状態は親の幼児性が影響しており、親が適切な役割を演じられていない家族のことを機能不全家族とも言います。
アダルトチルドレンは、機能不全家族中で育つことで生じる問題なのですが、自分がアダルトチルドレンかもしれないということは大人になってから考える人がほとんどです。
アダルトチルドレンの特徴
おどけること、周囲の世話を焼くこと、自分に厳しすぎること、問題行動を起こすこと、自分の意見を押しこめて生きることなどの偏りを持っていて、社会生活でストレスを抱え過ぎていたり、安定した人間関係を築けないでいる人が、大人になってから自分はアダルトチルドレンかもしれないと感じるようです。
親との関係性や家庭環境により、どのような特徴が強くなるかは個人差がありますが、概ね下記の5つの特徴のいずれかが強く表れている人が多いです。
まとめ
親の幼児性が高いと、子供は親が幼い分、精神的に大人にならないといけない、親の危険から身を守らなければならない、理不尽な環境でも適応しなければならないということが起きてしまい、その習慣がアダルトチルドレンと感じてしまう心の偏りを作ってしまいます。
私は、アダルトチルドレンというものは、親が自分の幼児性をコントロールできないために、子供の頃に満たされなかった自分の幼児性を心の偏りをつくることによって守っている状態だと感じています。
カウンセリングにはアダルトチルドレンという心の問題を抱えて育った方がたくさん相談に来られています。
もし、自分自身がそうだと感じておられるなら、カウンセリングを受けてみて下さい。
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