出産後に気持ちが落ち込む理由

女性は、出産後に心のバランスを乱したり、気持ちが落ち込んでしまうことがあります。
それは、マタニティーブルー産後うつという状態になっている可能性があります。

マタニティーブルも産後うつも女性にとっては辛いものなので、そんな時は夫の支えが必要となります。
そのため、男性にも女性にもマタニティーブルと産後うつについてどのようなものかを知っておいて頂ければと思います。

産後に妻の精神状態が明らかに不安定になっている、出産後に夫婦間でケンカが増えたという場合は、マタニティーブルーや産後うつがが影響している可能性もあります。

マタニティーブルーと産後は、似ているところもありますが、明確な症状、原因、対応違いがあります。
以下に2つの特徴を書いているので読んでみて下さい。

マタニティブルーの特徴

マタニティブルーは、出産後の女性の約3割が体験すると言われており、約2週間ほど症状が改善されるという特徴があります。
人は、脳内のセロトニンの働きが悪くなると、不安感、憂鬱感、不眠などの症状が表れ、その症状があまりに強いと、死にたいという衝動に駆られてしまう事がある、このような状態がマタニティーブルーです。

女性は、出産と同時に、体内から大量のエストロゲンプロゲストロンというホルモンが排出されるのですが、 この2つのホルモンの減少は、セロトニンという脳内物質の働きも悪くすると言われています。

上記のことが原因で、女性の何割かはマタニティーブルー という、ホルモンの変化で起きる精神状態の変化を経験します。
これは、ホルモンのバランスの安定とともに治まることが多いので、 産後は無理をせず、しっかりと栄養を取りながら過ごすことが大切です。

マタニティーブルーの特徴は、女性だけでなく、夫となる男性も理解しておくと産後に精神状態の変化が起きても慌てずに済むでしょう。

マタニティーブルーは、不安感、憂鬱感、不眠が短期間続くもので、それが原因で死にたいという気持ちが表れる問題であり、生活のペースが戻ったり、栄養状態が良くなれば改善していきます。

マタニティーブルーになった時、女性は無理をせずに心と体を休めるように努めること、男性は女性に寄り添って生活の負担が少なくなるようサポートができると良いでしょう。
男性が育児休暇を取れる場合は、マタニティーブルーになったとしてもその期間を支えてあげることができるので、育児休暇も上手く活用して下さい。

産後うつの特徴

産後うつは、マタニティーブルーと同じような症状が2週間以上続くという特徴があり、出産後の女性の約1.5割が経験すると言われています。

産後うつは、うつ病の一種です。
うつ病のようにその原因は明確にはなっていませんが、脳の器質的な問題が関係しているのではないかと言われています。
わかりやすく言うと脳の言う臓器が、何かをきっかけにその働きのバランスを崩しやすいということです。
例えば、肌が荒れやすい、お腹を下しやすいなどと同じような体質の問題であると理解して頂ければ良いかと思います。


そのため産後うつの改善には、うつ病と同じような対策が必要となります。
症状も、マタニティーブルーよりも長期化する恐れがあるので、 改善には充分な休養と薬物療法、正しい栄養補給が必要です。
休養と薬で症状を回復させつつ、栄養補給で脳のコンディションを整えていくという対策が望ましいと言えます。

産後うつになった時、カウンセリングで話を聴いてもらって心を落ち着けることも回復段階によっては有益ですが、優先すべきは休養、薬物療法、栄養補給です。
脳の機能をゆっくりと回復させながら、うつ症状によって生じる心の変化をカウンセリングでケアしてもらって欲しいと思います。
話を聴いてもらい苦しい思いを言葉にできた、自分辛さを理解してもらえたという体験はストレスを軽減するので、カウンセリングを受けて心が軽くなることは改善にも影響があると言えます。

出産後のお母さんをサポートするカウンセリング

マタニティーブルーと産後うつは、違いはありますが 関連性もあり、出産をした後にマタニティーブルーを経験した人は、 その後、産後うつを発症する可能性もあります。
そのため、産後は心の状態の変化を感じたら、無理をせず体を休めたり適切な栄養を補給するということを心がけて 欲しいと思います。

産後のすぐあと、または産後から少し時間が経ってから精神状態が不安定になったらカウンセリングを利用して話を聴いてもらうことはいくつかのメリットがあります。

  • 話を聴いてもらうことで心が軽くなる
  • マタニティーブルー、産後うつを乗り越えるための知識が得られる
  • 夫が知識を得ることによって、夫が妻をサポートしやすくなる

マタニティーブルーと産後うつになると、精神状態が不安定になると余計なことを考えたり、気持ちが沈んで自己嫌悪になることがあります。
その上、不安定だからこそ夫婦間での衝突も生まれて、それがストレスで精神状態が悪くなるという悪循環になることもあります。
カウンセラーは、相談を受けたら悪循環が生まれないように夫婦のケアを行うこともあるので、場合によっては夫婦で一緒にカウンセリングを受けて頂くことも可能です。

出産後に気分の落ち込みや不安感、焦燥感、悲壮感などが何日か続いているという場合は、カウンセリングをご利用下さい。
話を聴かせて頂き、心理状態のケアをしつつ、病院の受診や生活の中での対処方法などをアドバイスさせて頂きます。