止めたいのに繰り返してしまうDVとモラハラ
家族内で、夫から妻、妻から夫、そして親から子供へと言ったDVやモラハラが起きているということで相談依頼が入ります。
DVやモラハラに関する相談は、被害者からの相談依頼だけでなく、加害者からDVやモラハラを止めたいということで相談の依頼が入ることも少なくありません。
自分では止めたいと思っていても繰り返しDVやモラハラをしてしまうとで悩んでいる加害者もいて、自分の力だけでは止めることが難しいのでカウンセリングを受けることにしたというケースが多いのです。
DV、モラハラの定義
DVとは、身体的暴力、精神的暴力、性的暴力、経済的暴力、社会的暴力などの総称であり、正式にはドメスティックバイオレンスと言います。
DVに該当する範囲の言動はけっこう広いのです。
モラハラは、モラルハラスメントと言って、身体的な暴力はなくても、道徳的に問題のある言葉や態度によって他人を傷つけたり、精神的に追い込むことです。
これはDV以上に自覚できていない人が多いと言えます。
自分の行動は、DVやモラハラにあたるのかと疑問に思う方は、上記の定義と自分の言動を重ね合わせてみてください。
もし該当するのであれば、記事を読み進めてください。
DV、モラハラの加害者の特徴
DVやモラハラの相談でカウンセリングを受けている人は、一見大人しそうに見える方が多いです。
実際に、カウンセラーとクライエントとして接している上では、威圧的でも高圧的でもありません。
ただ、大人しそうな雰囲気は、自分の思っていることを主張することが苦手であったり、自分の意思よりも他人の要望を優先してしまう癖があるということも関係しています。
そのため、配偶者や恋人からのDV、モラハラで悩んでいる人は、最初はそんな人ではなかったのに、付き合ってからもしくは結婚をしてからDVやモラハラを受けるようになったという話を聴くことも多いです。
カウンセリングはDV、モラハラを止める第一歩
DV、モラハラを止めるには、他人とのコミュニケーションで、なぜDVやモラハラという手段を取らなければならないのか洞察する必要があります。
自分がDV、モラハラをする理由を考えると、相手とのコミュニケーションでは不釣り合いであることがわかってきます。
DV、モラハラを生み出している自分の認知、感情、思考、行動の関係を良く分析して、何を変えることによってDV、モラハラを考えて自分を換える取り組みを行っていくことが必要です。
しかし、一人で自分のことを洞察して、変えていくということは容易ではないため、カウンセリングが必要となるのです。
DV、モラハラから言葉を使ったコミュニケーションへ
自分の行為がDV、モラハラに該当すると認めることが出来たら、それをしないように意思の力で押さえつけることが改善方法ではありません。
DV、モラハラをしている時の自分の心理状態を自覚するところまで気づきを深めていき、その上で自分の気持ちを相手に伝えるコミュニケーション能力を身に着けることが必要です。
カウンセリングを通じて、自分の思いを適切な言語で相手に伝える力を養っていくことを目指して下さい。
人間は言語が使える動物です。
本来持っている力をしっかりと使ってコミュニケーションをとるようにすることがDV、モラハラを止めることにつながるのです。
考え方の違いを受け入れる思考力を身に着ける
言語によるコミュニケーション能力が高まったら、もう1つ必要になるのが自分と相手の考え方や意見が違う時に、その違いを一旦は受け入れることができる思考力を身に付けることが必要になります。
この力は、相手の考えや意見を相手の立場に立って自分の中で吟味することを繰り返すことで身に付きます。
簡単に言うと相手の立場にって物事を考える想像力とその上で意見の違いを受け止めた上で、相談をして答えを決めることができる思考力が必要だということです。
カウンセリングは、そこまでの心理的成長を目指して進めていきます。
DV、モラハラをしてしまうという方、自分の行為はDV、モラハラに当てはまると気づいたという方は、相手との関係が壊れてしまう前に改善のためのカウンセリングに取り組んで下さい。