私のブログでは、2016年に職場のストレスについて書いた記事へのアクセスが多いのですが、カウンセリングにも職場の人間関係で悩んでいるという相談は増えています。
これは、ストレスのある職場が急に増えたのではなく、職場でストレスを抱えている人の中で、カウンセリングを受けるという選択をする人が増えているのだと思います。
以前の記事では、指示や方針が一貫しないダメな上司がいる職場はストレスが高いということを書いたのですが、今回は自分の立場に見合わない責任を負わされるストレスについて書きたいと思います。
以前の記事 ⇒ 指示や方針が一貫しないダメ上司がいる職場
責任を負わない上司がいると部下のストレスが増える
自分が負うべき責任を負わない上司がいる職場で働いている人は、自分の立場に見合わない責任を背負うことになるのでストレスレベルが上がります。
そのような職場では、その上司の下の者、さらに下の者がストレスを抱えているという状態であるということが多いです。
責任というのは、そこに何らかの行動の必要性が伴うことが多いので、上司が責任逃れをすると部下がその責任を負い、その責任を果たすための行動を起こさなければならなくなります。
権限が無ければ効果的な行動は起こせない
しかし、その責任は本来一定の権限のある上司が背負うべきものなので、弱い権限しか持たない部下が背負って行動するとなると、上司が行う以上の負担が掛かることも多くなります。
さらに仕事量も増えて帰りが遅くなると仕事の疲れも取れにくくなってしまい疲労感も増加します。
そして、上司の責任逃れとそれに伴う自分への負荷の増加で、上司に対する不満や怒りも大きくなるので、精神的にも疲れてしまいます。
このように上司が逃げた責任を背負って行動をしても、権限がないと十分な成果を出すことが難しいため、行動を起こした責任だけを問われて余計にストレスが増加してしまいます。
ダメな上司は責任を押し付けるターゲットを決める
責任逃れをするダメな上司ほど、誰になら責任を押し付けやすいかを見抜く目だけは肥えています。
真面目で、頼まれたことを断れない人を見つけては、自分の責任を押し付けようとします。
その場合、責任を押し付けられる人は、おかしいなと感じながらも反論せずに責任を引き受けてしまっています。
カウンセリングを受けに来られている人も真面目で、相手の要求を断れないタイプの人が多いと感じています。
上記のような人は、責任を押し付けられることがあっても周囲に愚痴も言わずに仕事をこなしてしまう傾向もあるので、上司の行いが問題にならずに放置されてしまい、同じ人が何度も責任を押し付けられるという状態が続いてしまいます。
カウンセリングで対策を練る
カウンセリングでは、責任逃れをする上司との関係で相談に来られた方には、話を聴いて上司にどのように対処すべきかをアドバイスをしています。
状況を誰かに話すことで、対処法が見えてくることもありますし、仕事を押し付けられる際にどのように逃れるかを学ぶことができます。
本当は、責任を押し付ける上司への対策をここに書くことができればいいのですが、相談する人、その人が働く環境や上司のタイプによって対策が変わってくるので、悩んでおられる内容に合った対策は話をよく聴かせていただいた上で提案させて頂きます。
責任逃れをする上司がいる職場で働いているという方は、悩みを一人で抱えず誰かに話してみることで、冷静に上司の問題点を考えることができたり、上司とのコミュニケーションの方法が分かってくることもあるので、周囲の人やカウンセラーに相談していただければと思います。