今日、ネットのニュースで元乃木坂46の中元日芽香さんがカウンセラーとして活動しているという記事を見かけました。
中元日芽香さんは、22歳で民間のカウンセラースクールで資格を取得されたそうです。
元アイドルで認知度の高い方なので、カウンセラーとして仕事をするとなるといろんな批判もあるだろうなと思って記事を読んでいると、本職のカウンセラーから批判が殺到だと書いてありました。
ここで疑問が浮かぶんですが、本職のカウンセラーっていったいどの範囲の人を指しているんでしょうか。
私もテレビに出たり、ネットニュースに名前がでたりと、わずかですが認知度が上がるたびに【本職?の方】たちからのご意見をツイッターやネットニュースのコメント欄で見かけます。
その批判の多くは、『臨床心理士ではない』、『心理学部を出ていない』といったことを取り上げたものなのですが、カウンセリング業界の現状を考え
たら、そんな批判をしても仕方がないと思うのです。
カウンセリング業界の現状
なぜ、カウンセリング業界の現状を考えたら、上記のような批判に意味がないのか説明します。
心理カウンセラー資格に関する事実
心理カウンセラーというのは資格名ではなく職業名です。
そして、心理カウンセラーとして働く上で関係する資格が、臨床心理士、今年から試験が開始された国家資格 公認心理師があり、権威的には、公認心理師が一番で臨床心理師がそれに次ぐという感じです。
国家資格ができたことで、臨床心理士の方も公認心理師の資格取得を目指しておられる方も多いと思います。
他の資格としては、世の中に無数とあるカウンセリング関連のスクールが発行している認定資格があり、これらは民間資格という位置づけになります。
実は臨床心理士も民間資格です。
ただ大学院卒で取得でいるという点で、他のカウンセラー資格よりは価値が高いということになっています。
しかし、心理カウンセラーは職業であり、その業務を独占する権限のある資格があるわけではないので、ルール上はその資格を有している人のみがカウンセラーとして相応しいということは言えないのです。
カウンセリングという仕事に関する事実
カウンセラーとして働くために何らかの心理系の資格を取得してもカウンセリングを中心に生計を立てていける人はわずかであるというのが現状です。
正直、臨床心理士を持っている人でも、世の中の平均年収を上回わるだけの年収を得ている人は少ないです。
当然、独立して自分のカウンセリングルームを構え、長期間運営することなど非常に難しく、臨床心理士の場合は病院のカウンセラーやスクールカウンセラーを掛け持ちしている場合が多いです。
その反面、臨床心理士に比べると権威や認知度が低い資格を持っているカウンセラーの中には、カウンセリングルームを構え、毎日予約が入るような忙しさの中で働いているという現状があります。
ちなみに私もその一人で、権威ある資格は持っていませんが、カウンセリングが生計の柱であり、家族をカウンセリングやそれに準ずる仕事のみで養うことができています。
また、弊社で腰を据えてカウンセラーとして努力をすれば、私以外でもカウンセリングだけで生計を立てることが可能です。
カウンセリング業界で生計を立てられるかどうかは、どんな資格を持っているかではなく、集客をする力を持っていること、カウンセラーとしての実力を持っていることです。
相談に来てくれる人が多くても、その相談内容が深刻であったり、その人の生活に支障をきたしているほど、結果を出すカウンセリングができな
ければカウンセリングを継続してくれません。
カウンセラーとしての資質、実力
次にカウンセラーの資質や実力という観点から、中元日芽香さんが受けている批判について意見を述べたいと思います。
資質について
中元日芽香さんがカウンセラーをすることについて、年齢が若いという批判があるようですが、これに関しては単に年齢だけで判断できるものではありません。
年齢に関しては、本気で相談しようと思う人がカウンセラーの年齢を考慮して選択すればいいのであって、相談を考えていない人が批判しても仕方がないことです。
ただ、カウンセリングには、人生経験が反省されるのも確かなので、22歳の人がカウンセリングをするより、40歳の人がカウンセリングをした方が、人の話を聴きつつ具体的なイメージを浮かべやすいということはあると思います。
しかし、話を聴くセンスというのは、カウンセラーとして成功する人は若いころからある程度は備わっていて、若いころに備わっていない人があとから身につけることは難しいと感じています。
そういう意味では、センスのある若い人がカウンセリング業界に入ってきて、経験を積みながら力のあるカウンセラーになっていくことは喜ばしいし、応援したい気持ちにもなります。
弊社の蔵野まどか(令和2年4月独立)というカウンセラーは25歳からカウンセラーとして本格的に活動し始め、現在では月に60件ほどのカウンセリングを行うほどに
成長しており、さまざまな年齢層の方からの相談を受け、結果を出し続けています。
実力について
カウンセラーの実力に関しては、やはり臨床経験は豊富な方が実力は高くなります。
しかし、その経験を豊富に積むことができる環境でカウンセラーをしている人は少ないので、実力のあるカウンセラーになるにはたくさんの臨床経験が積める環境を得ることができるかがカギとなります。
もう一つ、カウンセラーをするのであれば知識は重要です。
知識という点でいうと臨床心理士や公認心理師は、大学や大学院で学んだ人が資格試験を突破して得た資格という点で信頼がおけるという見方は決して間違っていません。
ただ、カウンセラーにとって必要な資格は、大学が大学院だけで学べる内容では不十分であること、資格試験には本来のカウンセリングの実力とは関係のない知識も問われることから、プロのカウンセラーとして必要な知識の取得は、資格取得前の勉強とは別に必要になります。
私はプロのカウンセラーとして10年のキャリアがありますが、プロとして結果を出すために必要な知識が何かはよくわかっているつもりです。
そして、知識をどのようにして学ぶかという学び方も工夫しています。
まとめ
22歳からカウンセラーをする中元日芽香さんの場合は、まだ知識、経験ともに不十分だとは思いますが、認知度が高いため臨床経験を積む環境は持っていると言えます。
だからこそ、臨床経験が豊富なカウンセラーのサポートを受けながらカウンセラーとして活動していくのであれば、数年後には立派なカウンセラーになっている可能性もあると思います。
これまでのキャリアを新しいキャリアに活かすことは、その人だからこそできることなので、それによって仕事をするための環境が整えられるのであれば、ぜひ頑張って立派なカウンセラーになっていただきたいと思います。
すでに予約がいっぱいなのか、中元日芽香さんのカウンセリングは現在予約ができないみたいです。
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カウンセリングサロン モニカと私