カウンセリングの枠組みが必要な理由

カウンセリングと友人や知人に対する相談との違いの1つは、『枠組みがある』と
いう点です。
これは、クライエントが安心して話ができる環境、話した情報が守られること、
カウンセラーと一定の距離間などを維持するために必要なものです。

カウンセリングは、決まった場所で、決められた時間内で、料金が発生するという
条件の中で行うことが望ましいと言えます。
カウンセリングを行う上の場所、時間、お金に関するルールが枠組みと呼ばれて
おり、プロのカウンセラーで安定した実績を出している人ほど、枠組みを守って
カウンセリングを行っている傾向があります。
この枠組みの必要性については、いくつかの観点から説明したいと思います。

枠組みが安全性を保つ

枠組みがあるからこそ、クライエントはカウンセラーに対して安心して相談を
することができます。

場所

毎回、カウンセリングルームという決められた空間でカウンセリングを行うこと
は、ここに来れば落ち着いて話ができるという気持ちにさせてくれます。
カフェやカラオケボックスなどでカウンセリングをするカウンセラーもいますが、
質の高いカウンセリングをすることを志すならカウンセリングルームを持って
カウンセリングを行うべきです。

場所は、クライエントが安心して相談できる空間であることが大切です。
カウンセリングを受ける際は、カウンセラーがどんな場所でカウンセリングを
行っているかをよく調べてから依頼しましょう。

時間

時間に関しては、無制限に行うものではありません。
カウンセリングを無制限に行うことは、話を聴くカウンセラーの疲労を生み、
カウンセリングの質を低下させてしまいます。
さらに話をしているクライエントも疲れを感じますし、時間が長いと結局
何を話したのかわからなくなり、カウンセリングの効果を日常生活に反映する
ことが難しくなります。
カウンセリングを受けること自体が重要なのではなく、カウンセリングを
受けたことによってその人の生活がより良くなることが重要です。

カウンセリングの時間が長くなると、クライエントの疲労度も高くなります。
話を聴いてもらっているからと言って心が楽になるばかりではなく、自分の
問題と向き合うことによって心に負荷が掛かることもあるのです。
そのため、1回のカウンセリングでクライエントの心にかかる負荷を考慮
して時間を区切ることが大切なのです。

お金

お金を払ってカウンセリングを受けることで、自分が使った時間と得た情報
をしっかりと活かそうという気持ちになります。
時々、カウンセリングを無料だと思っている方がおられますが、自分がお金
を払う価値のあるものだと思っていないのに、カウンセリングを受けたこと
を自分の生活に活かそうとは考えないと思います。

カウンセラーは安易に無料カウンセリングをするべきではなく、お金を頂く
覚悟を持ってプロとしてカウンセリングの依頼を受けることのできる準備
をするべきです。
安易な無料カウンセリングは、クライエントを依存させてしまい、結果的
にはクライエントに不利益を与えてしまうことになるので注意が必要です。

カウンセリングを受ける場合も、無料だから、安いからという理由だけで
カウンセラーを選ぶのではなく、そのカウンセラーが正しい枠組みを守って
話を聴いてくれる人なのかを限られた情報の中からでも判断して相談の依頼
をして下さい。

枠組みによって保たれる関係性

基本的には、カウンセラーはクライエントとは、カウンセリングの時にのみ会います。
クライエントにとって、カウンセラーという立場でみ関わる方こそ、安心して悩み
や自分の過去や家族のことを話すことができるのです。

決まった場所で、決められた時間に、定められた料金を払って会うからこそ、
カウンセラーとクライエントの関係性は保たれます。
カウンセラーは、このことをよく肝に銘じクライエントとの関係を築いていかなけ
ればなりません。
この関係性を崩して会うということは、クライエントにとって不利益をもたらして
しまうことにもなりかねません。
カウンセラーは、枠組みの重要性をよく理解してカウンセリングを行うことが
大切です。

枠組みを守らないカウンセリングは危険

カウンセラーが枠組みを守らない場合は、カウンセリングルーム以外でクライエント
に会おうとしたり、クライエントの負担を考慮せず質問をしたり、契約外の料金を
請求したりというような問題が発生します。

心が傷ついていたり、ストレスで健康状態が悪い時にカウンセリングを受けた場合、
枠組みを守らないカウンセラーに相談してしまうと余計に調子が悪くなってしまう
恐れがあります。

またクライエントがカウンセリングの枠組みを守ろうとしないケースもあります。
予約の時間外に相談をしようとしたり、カウンセラーとカウンセリング以外の機会
に会うことを求めたりなどです。
このような場合は、カウンセラーが明確な態度を示さないと枠組みが壊れます。

カウンセリングの枠組みは、カウンセラーとクライエントの双方を守るため、
そしてクライエントの援助となるカウンセリングを継続するために必要なものなので、
カウンセリングを受ける際は、この枠組みをしっかりと守ってくれるカウンセラー
を選んで下さい。