ストレスに負けないための心理学の知識
この記事は、ストレスとは何かを知って頂きたいという思いで書いています。
なぜなら、自分がストレスを抱えていることをに気づくことができれば、ストレスを軽減するための対処が可能となり、心身の不調をきたす前に心をリフレッシュできるからです。
ストレスに気づくことが難しい理由
カウンセリングでは、ストレスによって精神、身体、行動に異常が生じている人の相談を聴くことが多いのですが、カウンセリングを受けに来られた段階では自分に表れている問題がストレスによるものだと気付いていない方もおられます。
自分がいつからストレスを抱え始めたのか気づいていないために、カウンセリングを受け始めた段階ではかなり問題が進行しているケースが多いです。
このことからもストレスに気づくことは難しいということがわかります。
ストレスを抱えていることに気づきにくいのは、以下のような理由が考えられます。
- 心に大きな負荷を感じた状態をストレスがある状態と勘違いしている
- ストレスによって生まれる疲労は3パターンあることを知らない
- 何がストレスによって起きる症状、問題化を知らない
ストレス対策を行うためには、ストレスを受けていること、ストレスが蓄積していることに気づけるようになることが大切です。
この記事は、ストレスに気づけるようになるための知識の提供を目的に書いているので、是非続きを読んでみて下さい。
ストレスとは何か
ストレスは、本来物理化学の用語で、「物体に刺激(圧力、熱、ねじれ)などを加えた時に、その物体の内部にできる変化(反応、歪みなど)」のことです。
ストレスを生み出す刺激のことはストレッサーと言いますが、ストレッサーによって精神、身体、神経にダメージを受けた状態が初期段階のストレスです。
精神のダメージ
これは、何らかの出来事によって怒り、悲しみ、不安、寂しさ、焦りなどの感情の変化が生じている状態です。
感情に変化が生じていて自覚することはできますが、自分の感情がマイナスの方向に変化することを認めたくないという人は、精神のダメージに対して
鈍くなる可能性があります。
身体のダメージ
これは、ケガをしたり、肌が荒れるなどの状態で、一番自覚しやすいストレスです。
痛みが続く場合は、痛みによって精神状態が悪くなることがあります。
神経のダメージ
これは、仕事やゲームなど、同じことを長時間繰り返すことによって脳が疲労している状態です。
このダメージが一番自覚しにくく、気づいたらストレスが何らかの症状や行動として出てくるまで気づかないことの1つの原因です。
ストレスによって生じる3つの反応
上記で説明したように精神、身体、神経にダメージが生じた時点でストレスは生じていて、ストレスに気づかないというのは3つのダメージを感じていないのか、我慢してしてストレスではないと否認しているのかということになります。
ストレスに気づかなくても、ストレス原因がなくなったり、時間とともにストレスが小さくなればいいのですが、場合によっては長期間ストレスが生じ続ける場合もあります。
ストレスを抱えて心身に症状が出ている場合は、意図的にストレス原因に対して、つぶす、遠ざけるという対処をしたり、ストレスを緩和するということが必要となります。
対処やケアをせずにストレスを抱え続けてしまうと下記のようなストレス反応が生じるようになります。
精神のストレス反応
うつ、不安障害、パニック発作、不眠、ヒステリー、物忘れ、記憶の錯誤、イライラ、孤独感 無力感、など。
これらストレス反応が心の状態や脳の働きに出たものです。
身体のストレス反応
胃痛、アトピー、喘息、頭痛、手足の痺れ、円形脱毛症、自律神経失調症、食欲不振、めまい など。
これらはストレスが自律神経の働きを乱し、反応が体の健康状態で表れたものです。
行動のストレス反応
摂食障害、パチンコ依存、買い物依存、痴漢、万引き、不登校、出社拒否、暴力、爪噛み、抜毛、 など。
これらは、ストレスに対して一番鈍く、ストレスを抱えていることを否認するタイプの人に表れやすい反応です。
ストレスから自分を守るための対策
3つのストレス反応は、いずれも健康面、人間関係、経済面、社会生活に支障が生じてしまいます。
そのためストレスから自分を守る対策が必要となります。
まだ明確な異常が出ていないけど、ストレスがあることには気づいているという場合は、夢中になれるものに熱中して気分転換を図ったり、ストレス原因から距離を取ったり、ストレス原因を無くすための行動を起こすなどの対策をして頂くことが必要です。
ストレス対策としてのカウンセリング
ストレスが蓄積して、精神、身体、行動にストレス反応がはっきりと出ている状態なら、いち早くカウンセリングを受けて頂きたいと思います。
ストレス反応が出ているほどであれば、学校、仕事、家事などに支障が出て困っている人もおられるでしょう。
ストレス反応がはっきりと出ている場合は、気分転換だけでは十分なストレスケアはできない可能性があります。
そのような場合は、ストレスに対する専門の知識を持って話を聴いてくれるカウンセラーに相談して下さい。
精神医学の知識があるカウンセラーであれば、話を聴いた上で病院に行く方が良いのか、カウンセリングを継続した方が良いのかなど、根拠のあるアドバイスをしてくれると思うので、自分のストレスを軽減したいという方は一度ご連絡下さい。