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2020/06/08
心理療法と技術

傾聴と6 つの応答技法|カウンセリングの理論

カウンセリングの土台となる傾聴

カウンセリングでは傾聴が大切だと言われています。
カウンセリングが『話を聴いてもらうこと』という一般的なイメージを持たれたり、『話を聴くだけ』という悪いイメージを持たれているのは、カウンセリング=傾聴という認識が広まっているからではないかと思います。

傾聴とは何か

傾聴とは何かを知るためには、その字を分解してみると良いでしょう。
聴くという字を分解してみると、耳に目と心を+(足す)という構成になっています。
そして、傾という字は、“かたむける”という意味です。
これは、人の話に耳を傾ける時に目と心を加えることが重要だということを表しているのです。

カウンセリングでは、クライエントの話を聴きながら、目でクライエントの表情や肌や姿勢などから健康状態や心理状態などを感じ取る、そして心ではクライエントの感情や世界観を感じ取る、ということが求めらます。
傾聴とは、そのためのコミュニケーション技法なのです。

クライエントを支援するための6つの応答技法

1.受容

受容とは、感情を受け止める行為です。
カウンセラーとして肝に銘じておいて欲しいことですが、『行動に罪はあっても感情には罪はない』ということを良く理解しておけば、相手の話を受容しやすくなります。

カウンセリングの中では、その行動は良くないと思うけど、その行動を選択するに至った感情の変化については理解できるという話をよく聴きます。
そのため、相手の話を行動と感情を一緒に評価せずに聴くことができなければ、クライエントの感情を上手く受容することができません。

受容をするためには、カウンセラー自身の自分の価値観に対する自覚、感情を観察する力が必要です。

2.支持

支持とは、カウンセラーがクライエントの話に共感を示すことで、クライエントを勇気づけ、クライエントの悩みの解決を支えることです。

ここで重要なのが共感です。
人は共感されると自分は一人ではないという感覚が生まれ、孤独感が和らぎます。
ただ表面的に共感していると伝えることは誰にでもできるし、カウンセリングでは効果がないばかりか、信頼関係を損なうことにもなりかねない。
ここでもカウンセラーは、本当に自分は共感できているかを洞察する必要があるし、共感したことを伝えるための表現力が試されます。

3.繰り返し

この繰り返しに関しては、間違って覚えている人が多い。
『オウム返し』といって、相手の言ったことをそのまま言葉にして返すことは繰り返しではありません。
会話の流れとして同じ言葉を返すこともありますが、繰り返しをすること自体が目的なのではなく、目的があるから繰り返しを使うのだということを理解
して話をすることが大切です。

繰り返しをすることによって、クライエントが『カウンセラーは自分の話に興味を持ってくれている』、『自分のことを理解してくれた』と感じることが大切です。

4.明確化

明確化とは、クライエントの話の中で焦点がぼやけているところ、クライエントが上手く自覚できていない点について洞察を促し、忘れていたことを思い出したり、大切なことや自分の本心に気づくことを援助することです。

明確化を行う時には、クライエントの心理状態を考慮しながら、クライエントが話の展開を受け入れていくことのできるペースを意識することが大切です。

5.質問

質問は、明確化とも通じるところがありますが、クライエントの話の不明確な部分をはっきりさせるために使います。
また、質問することで関心があることを示し、話しやすい雰囲気を作ることもできます。

質問には、YESNOで答えることができる問題と、相手に詳細な説明を求めてたくさん話すように促す質問とがあり、プロのカウンセラーはそれを意図的に使い分けることも行っています。

6.助言(アドバイス)

カウンセリングの中でアドバイスをすることはありますが、アドバイスも1つの技法です。
そのため、いくら内容が正しかったとしても思いついたことを言葉にするだけでクライエントの行動が変わるわけではありません。

カウンセラーとしてアドバイスをする上では、相手にとって受け入れやすく行動に移しやすいように伝えることが求められます。

まとめ

プロのカウンセラーは、意図的に6つの応答技法を使える必要があります。
6つの応答技法は、意図的に使い分けることができるとカウンセリングの技術が向上したと言えますが、使い分けることができるというのは、無意識に6つの応答技法ができるほど、自分の技術として習得で来ている状態です。

良いカウンセラーは、日常会話でも自然と応答技法を使えるほどで、それほど技術と定着させているからこそ、プライベートではあえて応答技法を多用しないようにして話を聴いて疲れないように調整する技術も持っています。

応答技法をしっかりと身に付けるコツは、応答技法をすることが目的になってしまうのではなく、応答技法を使うのは何のためかをよく理解して使い続けることです。
人との対話の中で自然と相手を支援するための応答技法が使えるようになると、悩みを聴く上で余裕が生まれ、その余裕があることで傾聴に力を注げるので、応答技法を適切に活用するための情報収集もできるようになるという好循環が生まれます。

カウンセラーとしてカウンセリングの技術を上げていくためには、この好循環が生み出せるようにまずは傾聴力を身につけ、そして応答技法を使い分けれるようになるという順番で精進していくことが望ましいと思います。


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