
- 喧嘩のたびに”別れ”を切り出される
- 思い通りにならないと露骨に不機嫌になる
- 急に距離を置いてこちらが追いかけてくるのを待っている感じ
こうしたパートナーの行動に振り回され、機嫌を取るために四苦八苦する。
しかし、そんな機嫌取りの行動にも疲れていませんか?
「自分ばっかり我慢している」「顔色を窺ってしまうのをやめたい」と思うこともあるでしょう。
なぜこのようなことが起きてしまうのか?
「別れ」を引き合いにしてパートナーを振り回す側の心理、振り回されてしまう側の心理について詳しくお伝えしていきます。
対等で健全な関係性を築くために必要なことを確認していただけると幸いです。
なぜ“別れ”や“不機嫌オーラ”を武器にするのか
まず、パートナーの頭の中で一体何が起きているのかを整理しましょう。
彼らの行動は一見強気でいつでも関係を切ることが出来るような態度に見えますが、その心理的な根底にあるのは”不安”と”恐怖”です。
“別れ”は歪んだ試し行動
すぐに「じゃあ別れよ」「もういい」と口にする人は、心理学でいう「不安型」や「恐れ・回避型」といった、不安定な愛着スタイルを持っている可能性が高いです。
彼らは表面的には強がっていても、本質的には「自分はありのままでは愛されない」「いつか見捨てられるのではないだろうか」という根深い恐怖を抱えています。
そのため、あえて関係を壊すような試し行動をとり、「どうやって歩み寄ってきてくれるのか」「自分のためにどこまでしてくれるだろうか」とパートナーからの愛情を測ろうとしているのです。
パートナーにとってあなたが焦ってなだめてくれる瞬間は「自分は愛されている」と安心できる時間になってしまっているのです。
また、自分から別れを切り出して仮に関係が終わったとしても、パートナーから見捨てられるよりは傷つくことはないだろうと感じていることもあります。
“不機嫌オーラ”は言葉にできない気持ちの表出
自分の思い通りにならないと露骨に不機嫌になる、黙り込む、ため息をつく、といった行動に出てしまうのは、言葉で対等に思いを伝えることが苦手もしくは怖いからです。
幼少期に“言葉で 気持ちを伝えたのに親から無視された”などの出来事があり、自分が受け入れられない体験をしている可能性もあり得ます。
逆に“不機嫌にしていれば周囲が先回りして要求を叶えてくれた”という歪んだ成功体験がある場合、大人としての対等な話し合いができません。
そもそも喧嘩の原因となった“ショックだと感じた出来事”や“寂しかった気持ち”を自身が認めることはとても困難です。
悲しい気持ちや寂しい気持ちは誰にでも生じる感情です。
しかし、その気持ちを認めることが自分の弱さを認めるように感じる人もいる。
その認めたくない気持ちをうまく表現が出来ないため、“別れ”を引き合いに出すことや“不機嫌オーラ”のような一見強く見える行動で表現してしまいます。
彼らにとって対話よりも不機嫌や沈黙のほうが「自分が傷つくことはなく相手を操作することが出来る手段」になってしまっているんですよね。
なぜパートナーの試し行動に応えてしまうのか
相手から“別れ”をちらつかされたとき、心の中で不安や焦りが湧き上がってきますよね。
「自分が折れて丸く収まるなら…」と我慢して相手をなだめてきたのは間違いだと言うことはできません。
自分の気持ちをぐっと飲みこんで耐えてこられたでしょう。
それはパートナーとの関係を大切に守ろうとしてきた気持ちそのものだと思います。
でも、なぜそこまでして理不尽な期待に応えようとしてしまうのでしょうか?
「この人を失ったら、一人になってしまう」
「もう誰とも恋愛できないかもしれない」
そんなことが頭をよぎり、謝ったり相手をなだめてしまう反応になるのはごく自然な反応です。
そして、“別れる”という試し行動をするパートナー自身も捨てられるのが怖いという思いを抱えています。
実はお互いの「捨てられる怖さ」が見事に一致してしまっている状態になっているんですよね。
この状態から脱却するための考え方のステップを見てみましょう。
パートナーからの試し行動にどう向き合うか
「別れる」「もういい」と言われ距離を置こうとするパートナー。
その行動につい反応し後を追ってしまい、パートナーの試し行動が定着していってしまう…
このループを断ち切る方向に変えていくための考え方をいくつか紹介します。
相手の気持ちを背負わない
相手が感じる気持ちは相手のものであり、周囲がコントロールできるものではありません。
前提として相手の気持ちをコントロールすることはできないという認識を持ってみましょう。
どんな気持ちになるか、別れたいと思うかどうかなどは、相手自身の心の中で起きていることであり、あなたが背負う必要はありません。
想いを伝える自由も離れたいと思う自由も誰もが持っています。
相手の感情の責任まであなたが負う必要はないのです。
自分の気持ちを抑え込まない
相手の気持ちをコントロールすることはできないと前述しました。
そして、それは自分の気持ちに対しても同じです。
自分の気持ちも相手にコントロールされるものではありません。
“別れ”を引き合いに出されたときに「ごめん、私が私が悪かったから…」ではなく、「私はまだ付き合っていたいと思ってる」と自分の気持ちをそのまま伝えてみましょう。
パートナーの自由を認めることはあなた自身を自由にしてあげることでもあるのです。
表面的な言葉の裏側を想像する
「別れる」という表面的な言葉に振り回されず、その裏側にある感情に想像を巡らせてみるのも一つの方法です。
言葉通りに受け取って焦るのではなく、「別れたいと思うくらいショックだったんだな」「寂しさをうまく表現できないんだな」と捉え直してみましょう。
パートナーの強い言葉や態度は、自分自身の傷つきを防ぐための防衛反応でもあります。
「そこまで言わせるほど悲しかったんだね」と背景にある感情を想像できるようになると、必要以上に脅迫的に感じずに済み、パートナーの機嫌を取らずとも自身の気持ちを落ち着かせられるでしょう。
心を守り負のループをゆるやかに断ち切る3ステップ
もちろん全部やる必要はありません。
できそうなところからゆっくりで大丈夫です。
ステップ1:相手の脅しに乗らずにそっと距離を置く
「別れる」と言われたら「それくらい嫌なことだったよね」と気持ちを受け止め、「お互い冷静になるまで少し時間を置いて話したいな」と落ち着いて伝えてみてください。
あなたが追いかけてこないと分かったとき、相手は初めて自分の言葉の重みに気づきます。
ステップ2:相手の気持ちをコントロールしようとしない
黙り込んだり不機嫌なオーラを出されても「今は話しかけない方がいいかな」「また言えるときに言ってね」とだけ伝えて、あなたは好きな時間を過ごしましょう。
相手の機嫌は、相手自身が直すものです。
「自分から伝えないといけない…」と相手が思ってくれた時、相手の本音や気持ちを聞けるかもしれません。
ステップ3:「アイ・メッセージ」で気持ちを伝える
主語をI(自分)にすることで、”あなたが悪い”という伝わり方ではなく、”自分はこう感じている”という伝わり方になります。
お互いが落ち着いている時に「喧嘩のときはちゃんと話し合いたい」「『別れる』と言われると怖くて何も言えなくなってしまう」といった形でI(自分)を主語にして気持ちを伝えてみてください。
カウンセリングで見つめ直す
ここまで読んでみて、「頭では分かってもなかなかできない」「やっぱり目の前にすると自分が折れちゃうかも…」と思った方も、絶対に自分を責めないでくださいね。
何年も続けてきた心の癖を、一人で急に変えるなんて無理もありません。
もし「一人で耐えるのは限界かも」「自分の心をもっと大切にしてあげたい」と感じたら、カウンセリングという選択肢もあります。
カウンセラーはあなたを否定することはもちろん評価することもありません。
あなたが今までどれだけ傷つき、どれだけ耐えてきたか、その痛みを一緒に話し合い寄り添いながら「誰かの顔色を窺わなくても、気持ちを抑えなくても、私は私でいいんだ」と思えるよう一緒に歩んでいくものです。
具体的にどう対応すればいいかのアドバイスもおこなっておりますが、話すだけで楽になったと言われることがよくあります。
誰にも言えず一人で抱え込むのはつらいことです。
まずは一度ご相談ください。












