お昼休みが苦痛、食事は一人で取りたいという悩み

会社のお昼休みに、同僚や部下と食事をするとなると、何を話していいのかわからないので昼休みが辛くて苦痛だという人がいます。

仕事中であれば話す内容は明確で、仕事の依頼をしたり、依頼を受けたり、報告をするなど、他人と共通の内容の話が多いのですが、お昼休みになると自由に話をして良いことは頭では理解していますが、どんな話題が適切かを考えると何を話していいのかわからなくなるようです。

相手が上司なら、仕事の話をしてくれるので多少面倒だと思っても聴いてさえいれば終わると思うと気が楽です。
しかし、同僚や部下となると何を話していいのかわからないのです。

トイレに逃げ込む“便所飯”という現象

お昼休みに雑談をしながら昼食をとるのが苦手な人の中には、トイレに逃げ込むことによって誰かと食事をすることを回避する人もいるそうです。
この現象を“便所飯”というそうです。

普通はトイレで食事をする方が抵抗を感じると思いますが、雑談をすることが苦手な人にとっては、誰かと食事をするよりもトイレで食事をする方がましなようです。
それほど昼休みの食事の時間に同僚と何気ない会話をすることが苦痛なのです。

この記事を読んでおられる方の中には、便所飯を体験したことがある人もおられるかも知れません。
“便所飯”という方法を選択しなければならない状態は、他人と雑談することが辛いう状態もトイレで食事をしているという状態も他人に理解してもらえないという辛さがあると思います。

もしかしたら雑談恐怖症かもしれない

人と会話をすることが苦手だという自覚をがある上に、それを避けるために本来は誰もが嫌がりそうな状況を選択してまで、お昼休みの同僚や部下との食事を避けるのは、雑談恐怖症であるからかもしれません。

雑談恐怖症は、対人恐怖症の一種であり、本当は雑談をすること自体に恐怖を感じているのではなく、人に受け入れられるかどうかという強い不安を持っている人が、受け入れられないことへの恐怖を持っている状態です。

これは家族や親しい友人に対してよりも、職場の同僚や部下といった自分のことを認知しているが、特別親しいというわけではない関係の相手に対して抱く感覚です。

雑談恐怖症の人の特徴

雑談恐怖症の人は、他人といると何を話すことが正しいのか悩んでいるうちに何も話せなくなってしまうという特徴があり、自分が話したいことではなく、他人が何を聴きたいのだろうかということを考えてしまっています。

本来、雑談というのは適当なことを話しているようで、話をしながら他人がどんな話をしたいのかを感じ取り聞き手に回ったり、自分の話に興味を持っているようなら話し手に回ったりと、無意識に話をする主導権を譲りあっているのですが、雑談恐怖症の人は話をしながら話す内容が決まって行くという感覚を持っていません。
人が望む話をしなければと考え、それがわからないからこそ話し出し辛くなってしまっています。

また、沈黙を気まずく感じる人が多く、少しでも沈黙になると相手が自分との会話を面白くないと思っているのではないかと、頭の中が不安でいっぱいになります。
そのため、実際はほんのわずかな間の沈黙でも長く感じてしまう傾向があります。

沈黙しても話したいことがあれば相手が話し出すので、その場合は聴き役になれば
いいとは考えられていないようです。

雑談恐怖症の克服とカウンセリング

雑談恐怖症の克服は、決して雑談が上手くなることではありません。
カウンセリングでも、雑談が上手くなるということを目指すのではなく、会話をすることの抵抗感が低くなるようにアプローチをしていきます。

実際にカウンセリングに来られている方は、会話をすることが上手くなることで克服できているのではなく、上手く話す必要性がないことを理解すること、自分の思いを相手に伝えても良いということを実感できるようになることによって雑談恐怖症を克服できているという傾向があります。

雑談恐怖症を克服するには、まず自分の心の中にある人に嫌われるのではないかという不安、他人に受け入れられたいという思いを自覚することが大切です。
自分の中にそういう気持ちがあることを受容して、その上で他人との会話について考えていく必要があります。

コミュニケーションには、テクニックというものもあり、それを知ることも必要ですが、まず知るべきは自分の本心であり、望みです。
他人に嫌われたくない、実は人とと仲良くしたい、友達が欲しいという思いがあることは、決して恥ずかしいことではありません。

雑談恐怖症の方は、本人が思っているほど話が下手でもないし、つまらない話をしているわけでもないのですが、自分の素を見せることに抵抗があるばかりに上手く会話ができなくなっているケースが多いように感じます。

カウンセリングでは、自分の知らない一面に気づき、雑談恐怖症を克服できるようにカウンセラーが話を聴かせていただきます。

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