性犯罪者は被害者の気持ちが想像できない
痴漢、盗撮、露出をしてしまうという方は、その被害者がどういう精神的ショックを受けるのかということに関しても鈍感であると言えます。
性犯罪加害者は、性犯罪の被害者がどのような気持ちになるのかという想像力、不快感と恐怖感を感じることの辛さに対する共感力が掛けているのです。
再犯をしないためには被害者の心の傷を意識する必要がある
自他共に、人の心に関する意識が弱い、自分の事を表現する力も弱いことが痴漢、盗撮、露出という問題行動を起こす方の特長です。
被害を受けた方のショックは大きく、その傷がいえにくいことを理解できるようになることが、同じような問題を繰り返さないために必要です。
しかし、性犯罪の再犯を繰り返してしまう方は、被害者が心の傷を負うという現実を見ないようにしている傾向があります。
ここでは、敢えて被害者の抱える辛さを取り上げてみたいと思います。
・外出する事が怖くなり、学校や仕事に行けなくなった。
・男性が怖くなり、男性と上手くコミュニケーションが取れなくなった。
・自分が悪い事をしたような気持ちになる。
・動機がするようになった、上手く声が出ないなど、神経症のような症状がでている。
上記の例は、被害者に表れる辛さや問題のごく一部です。
痴漢、盗撮、露出などに合う事で人生が大きく変わってしまい、今までの生活ができなくなる人もいるのです。
性犯罪加害者は、二度と同じ過ちを繰り返さないために被害者の心の傷を意識する必要があります。
それは罪悪感を感じることでもあり、心理的な負荷を感じると思いますが、そこから逃げないことが性犯罪を抑止するための1つの要因となるのです。
カウンセリングは罪悪感を抑止力に変える取り組み
性犯罪加害者が再犯をしないだけの想像力と共感力を高めるには、自分の犯した罪について話をする時間が必要です。
性犯罪者の中には、逮捕されずに犯行を続けている時でも、犯行の直後は罪悪感を感じて気持ちが沈み、『今日で性犯罪は最後にしよう』と思う人もいるのですが、それでも再犯を繰り返してしまいます。
それは自分の中で生じる罪悪感から目を逸らして生活をしているからです。
日常生活の中で罪悪感と向き合い続けることは簡単ではないため、カウンセリングを受けて自分の犯した行為を振り返ること、被害者の心の傷を想像することが必要なのです。
カウンセラーは性犯罪を抑止する意思のある人を支えます
再犯をしないという意識を持つほど、罪悪感と向き合うので加害者の気持ちは楽になりません。しかし、その心の負荷を感じる時間をしっかりと作ることが他者の痛みへの想像力、共感力が育っていくことになるのです。
性犯罪加害者にとって罪と向き合うこと、そのためにカウンセリングを受けることは決して楽なことでありませんが、新しい被害者を生まないため、自分の人生を立て直すためにもカウンセリングに取り組んで欲しいと思います。
性犯罪を止め続けるということは、やり通さなければなりませんが、楽なことではないことはカウンセラーは知っています。
過ちを犯したとはいえ、それを二度と繰り返さないと心に誓い努力をする人、そのご家族をカウンセラーは支えていきます。