パワハラ、セクハラを繰り返す人が抱えている6つの課題
パワハラ、セクハラをしてしまい勤めている企業からカウンセリングを受けるように言われて来談される方がおられます。 そういった人たちの話を聴いているといくつかの共通点が浮かび上がってくるのですが、今回の記事では職場でパワハラ、セクハラを繰り返す人達がどのような課題を抱えているか紹介します。1. 自己認識の欠如
自己認識の欠如とは、自分の言動がパワハラに該当することに気づいていない状態。この課題を克服するためには、自己評価の見直しと客観的なフィードバックを得て認識を改めていくことが必要となります。
ハラスメントに関する研修を受け、自分の行動を振り返ることも有効です。
2. 権力の誤用
権力の乱用は、部下や同僚との関係において権力を過剰に行使し、心理的な圧力を掛けて相手の人権を侵害することです。ハラスメント研修や管理職向けの研修を受けリーダーシップのあり方を再考すること、威圧的ではなく支援的なアプローチ方法を身につけることが必要です。
3. ストレスコントロールの欠如
ストレスコントロールの欠如は、自分のストレスや感情を適切にコントロールできず、その結果、他者にハラスメント行為を行うことでストレスを紛らわすことです。カウンセリングを受けてストレスを自覚する洞察力を身につけること、ストレスマネジメントの方法を学ぶことが必要。
仕事でもプライベートでも適切なストレスコーピングを行うことも大切です。
人それぞれの個性や背景を理解し尊重する姿勢を身につけたり、他者の成功や失敗に対する支援的な視点を育む必要があります。
自分の気持ちを洞察して自己一致した言動ができるようになること、アイメッセージを身につけること、相手の意見を傾聴し、対話を通じて相互理解を深める力を養うことが必要です。
また、気持ちが興奮するとリスクを無視した言動に走ることです。
法律や職場のルールを正しく理解し、遵守することが必要です。
仕事でもプライベートでも適切なストレスコーピングを行うことも大切です。
4. 価値観や文化の見直し
価値観や文化の見直しとは、幼少期の親子関係、習い事や部活動、就職した職場などで「自分が厳しくされたから、同じようにするべき」という考えや性に関する認識の歪みや女性蔑視と言える考え方などを持ち続けている人がパワハラやセクハラをする傾向にあるため、それらを見直していく必要性のことです。人それぞれの個性や背景を理解し尊重する姿勢を身につけたり、他者の成功や失敗に対する支援的な視点を育む必要があります。
5. コミュニケーション能力の欠如
コミュニケーション能力の欠如は、自分の思いを適切に言語化できない、攻撃的な言動で相手をコントロールするというコミュニケーション手法しか持たない状態、また相手の気持ちを想像することや相手の気持ちに共感することを試みない状態です。自分の気持ちを洞察して自己一致した言動ができるようになること、アイメッセージを身につけること、相手の意見を傾聴し、対話を通じて相互理解を深める力を養うことが必要です。
6. 法的リスクや信用の喪失
法的リスクや信用の喪失とは、パワハラ行為が露見すると、法的責任を追及されるリスクや信用の喪失につながることへの自覚が弱いことです。また、気持ちが興奮するとリスクを無視した言動に走ることです。
法律や職場のルールを正しく理解し、遵守することが必要です。
パワハラ、セクハラ加害者が身につけるべきハラスメントリテラシー
パワハラ、セクハラの加害者は、上記で紹介したような6つの課題を抱えているため企業の中で繰り返しハラスメント行為をしている傾向が強いです。自分の言動のせいで休職者や退職者が続いていても自分のハラスメント行為が原因であることから目をそらしています。
経営者や上司からの注意があったとしても、それが軽いものであれば自分は悪くないという認識になり、その後もパワハラやセクハラを続けます。
会社からカウンセリングを受けるように言われるまでに至った人は、それまでに経営者や上司から注意を受けていて、これ以上は見逃せないというくらいの問題を発生させていることが多いのです。
このことから言えることは、パワハラやセクハラを予防するためには、個人の判断でパワハラやセクハラを評価するのではなく、社内に客観的に評価できる基準を共有することが必要であり、パワハラやセクハラをした人がいた場合は、その言動への評価を曖昧にするのではなくすぐに対策を講じることが大切だということです。
パワハラやセクハラを客観的に評価する基準をハラスメントリテラシーと言います。
二度とパワハラ、セクハラをしないという気持ちを行動に移す
自分の言動がパワハラやセクハラだと言われた人は、ハラスメントリテラシーを身につけるということを始めてほしいと思います。ハラスメントリテラシーとは、ハラスメントの種類やその定義、発生状況、被害者・加害者の心理的側面を正しく理解し、適切に対応できる能力や知識を指します。
ハラスメントリテラシーを身につけることは、上記の6つの課題の克服にもつながり、自分の言動を客観的に見つめ直す基準を得ることでもあります。
そのため、今後の自分の言動について自己評価を行い、以前の言動に戻りそうな時は修正をしたり、適切な言動ができる状態を維持することにも役立ちます。
ハラスメントリテラシーの習得は、雇用クリーンプランナー認定講座が学習内容が充実していて、受講をして試験を受けることで資格も取得できるのでおすすめです。
資格を持つことによって、自分がハラスメントは繰り返さないと誓ったことを自覚しやすくなり、抑止する意識も働きやすくなるでしょう。
ストレス、感情、行動のコントロールを学ぶにはカウンセリングへ
パワハラ、セクハラを繰り返さないためにストレス、感情、行動のコントロールを学ぶためにはカウンセリングが有効です。知識の取得だけでなく、感情が刺激された場面でも適切な言動が選択できるようになるためには、コミュニケーション手法を身につけておくことが必要だからです。
AXIAのカウンセリングでは、ハラスメント加害者が同じ職場で継続して仕事ができるような心理支援、心理教育を行っています。