無気力症候群(アパシーシンドローム)かもしれない
あなたが今、無気力な状態が続いていることに危機感を感じてこのページを見ておられるのであれば、下記の内容をよく読んでみて下さい。
これまではやる気を出して仕事に取り組めていたのに、ある時期からやる気が無くなったということが起きているなら、無気力症候群(アパシーシンドローム)かもしれません。
カウンセリングには、無気力症候群かもしれないという悩みを抱えて会社員、OL、主婦、学生と幅広い年代の方が相談に来られています。
無気力症候群の特徴とうつ病との違い
無気力症候群とはアパシーシンドロームともいい、無気力状態で何もやる気が起きないという精神状態が続いていることをいうのですが、同じ無気力と言ってもうつ病の無気力とは違います。
うつ病というのは精神病あり、体質的にもうつになりやすい要因を持った人が罹る病気です。
ストレスなどの刺激が少なくてもなってしまうものなのですが、無気力症候群はある程度の健康状態にありながらも無気力で何かに取り組むことができていない状態のことを言います。
目的達成による心のエネルギー切れ
無気力症候群は、無気力な状態になる前には何かに真剣に取り組んでいたのに、目的を達成した後に気力を無くしてしまったという状態で、大学受験に合格した、オリンピックでメダルを取ったというような目的達成と同時にプレッシャーから解放された時に陥ることが多いのです。
別名でバーンアウトと言われるものが無気力症候群のことです。
周囲の期待にこたえようとする生真面目さがあり、周囲からのプレッシャーを感じやすい人、気分転換が苦手な人が陥るやすいと言えます。
そのため無気力症候群の人への励ましは効果がなく、ある程度気持ちが回復することを待つことも大切です。
しかし、ただ待っていても無気力状態が回復しないこともあります。
きっかけはプレッシャーからの解放によって無気力になったとしても、その状態で過ごしている中でやる気が回復してこないこともあるのです。
無気力感を感じてから、無気力感が続いたまま1カ月以上たっているという場合は、カウンセリングを受けることを検討してみて下さい。
バーンアウトに陥りやすい感情労働
感情労働を伴う行動がバーンアウトという状態に陥りやすいと言われています。
感情労働は、社会学者A・R・ホックシールドが提唱した概念で、相手にサービスを提供する上で精神と感情の協調が必要な労働のことをいいます。
相手のために自分の感情を誘発、または抑圧することが求められる職業についている人が、リフレッシュする機会なく働き続けたり、過度に自分の感情を誘発また抑圧する仕事をする機会に遭遇すると無気力状態になり、そこからなかなか抜け出せなくなってしまうことがあります。
医療従事者、接客業、心理支援の仕事、などは感情労働が求められやすいと言えます。
また災害時に被災地で活動する職業やボランティアの人、スポーツ選手や芸能人も感情労働をしていて、無気力になりやすい傾向があります。
無気力症候群からの回復を目指すカウンセリング
無気力症候群は、新たな目標を見つけたり環境の変化によって改善されることもあります。
ただ、それを待ち続けるよりも、無気力でもカウンセリングを受けて自分自身を見つめる時間を持つことが望ましいと言えます。
無気力症候群の人がカウンセリングを受けた方が良い理由は下記のとおりです。
- 無気力になった理由がわかることで改善に向かうことがある
- 話をすることによって改善のきっかけを見つけることが大切
- 自分が本当に意欲を向ける対象を探すことができる
- 無気力状態が長く続くと自尊心が低下して、本当にうつになることもある
- 無気力症候群だと思っているけど、本当はうつ病かもしれない
カウンセラーに話を聴いてもらうことにより、わかってくることがあります。
自分だけで考えたり、ただ無気力から回復することを待っていたとしてもそれが自分の状態に適した方法ではないかも知れません。
カウンセラーに話すからこそわかることがある
無気力症候群の入り口は、大きなプレシャーが掛かっている状態からの解放だった場合でも、人によってプレッシャーを受けていた理由も違えば、解放された時の状態なども違います。
そのため、場合によっては無気力になるだけでなく、自己嫌悪や後悔の念を抱えた状態で無気力になっていることもあります。
また、これまで努力してきた中で積み重ねてきたストレスなどもあり、ただ無気力になっているだけではなく、整理をした方が心の重荷を抱えている
ことがあるのです。
そのような場合は、無気力状態から回復しないばかりか、うつ病のような憂うつ感、自己否定、興味の喪失の長期化が起きることもあるので、回復を
待ち続けるのではなく、カウンセラーに相談して心の整理をして欲しいと思います。