万引きを本気で止めるために必要なこと

AXIAには、依存症の相談が多いのですが、最近増えているのが、万引きを止めたい、万引きを止めさせたいという相談です。

万引を止めたいということでカウンセリングに来られる方は、自分の意思で止めようと努力したけど、何度か失敗している人が多いです。
しかし、それでも止めたいという思いがあるからこそ、カウンセリングという手段にたどり着いて相談に来られているため、私達もその思いに応えるべくカウンセリングを行っています。

万引を止めたいという方、家族が万引きをしていて止めさせたいという方は、相談に来ていただけばと思います。

万引は窃取癖という心の病気

万引きに関する相談は、子供から大人まで幅広い人から寄せられます。
年齢が高い人ほど、長い間万引きを繰り返してきた回数が多く、止めようと思っても止められないという体験をしています。

なぜ万引きを自分の意思で止めることが難しいかというと、万引きが窃取症という心の病だからです。
窃取症は、別名“クレプトマニア”とも呼ばれている依存症の1つです。
物を盗るという行為に依存している状態です。

自分の意思で止めることが難しいことが依存症だと言える理由の一つなのですが、適切な努力をすれば止めることに成功した人がいるとも言えます。

万引きが止められない理由

倫理的や道徳的な観点から万引きをすることは良くないのは当然なのですが、万引きをするメリットとデメリットを比較しても、普通ならデメリットが大きいとわかっているので多くの人はしません。
しかし、万引きが止められなくなっている人は、このメリットとデメリットを比較する感覚がおかしくなっているので、何度でも繰り返してしまうのです。
これが依存症の怖さなのです。

万引を止めるための力を身につける方法

万引きは、何度も繰り返すことによって脳内でストレスが掛かると万引きをしたくなる衝動が高まりやすくなり、さらに継続するとストレスレベルは低くてもお店に入ったら万引きをしたくなるようになってしまいます。
繰り返すほど万引きをしたくなる衝動が生じやすくなるという形で悪化していきます。

万引きは依存症の1つでもあり、窃盗癖(クレプトマニア)の1つです。
依存症という点では、ギャンブル依存症、買い物依存症、性嗜癖などと根本的なメカニズムは同じです。
そして改善のために必要な力も同じです。

依存症の人は、衝動を抑えられないという特徴を持っているのですが、その背景には自分の感情や思考を言語化することが苦手でストレスをため込んでしまう傾向も共通しています。
反対に、自分の感情や思考を言語化する力が高い人は、衝動のコントロール力が高いということも心理学の研究で分かってきています。
この衝動のコントロール力は、言語力を高めることで身に付いていく力であるため、感情や思考を言語化する機会を生活の中に取り入れることが必要になり、その機会がカウンセリングです。


日常生活でも感情や思考を言語化することを心掛けることができますが、依存症になってしまった人はカウンセリングを受けて頂き、カウンセラーのサポートの元で言語力を高めて欲しいと思います。
カウンセラーであれば、依存症の知識を有しながら言語力を高めるサポートをしてくれます。

万引きを止めるためのカウンセリング

依存症の改善は、依存行動が後悔や反省の念、止めたいという思いで止まっている間に根本的な心理的原因や行動の改善にアプローチする方法がカウンセリングです。

どのような依存症も、ご本人の意思や家族や社会の制約の中で一定期間は止まることがあります。
依存症を改善するためにカウンセリングを受けに来られている方は、依存行為を一時的に止めている状態です。
カウンセリングでは、その状態の時にストレスの緩和、心理的作用の軽減などを行って依存行為を行う必要性を根本から無くすことを目指します。
また、多少依存行動をしたい衝動が生じても、気持ちを切り替える手段を身につけて頂くための時間がカウンセリングでもあります。

表面的に万引き行為を止めていることは、もう改善したとご本人もご家族も勘違いしてしまうことが多いのですが、本当の改善とは依存症の心理的作用を
抑えることと衝動をコントロールする方法を身につけておくことが必要です。

依存症は、さまざまな種類がありますが万引きに関しては、比較的改善率が高いとカウンセリングの実績の中で感じています。
その理由は、真面目にカウンセリングを継続して下さる方が多いからです。

ご自身、もしくはご家族が万引きを繰り返しているという方は、その状態を放置せずカウンセリングを受けて下さい。


クレプトマニアが万引きを止めるためのカウンセリング