性犯罪者は間違った思い込みを持っている

カウンセリングの中で性犯罪を犯した人の話を聴いていると、一般的には理解が難しい思い込みを持っていると感じます。
そのいくつかの思い込みが犯罪という他人を傷つけ、自分の人生も傷つける行為をしてしまう要因となっているのです。

この記事では、性犯罪者が持っている思い込みを紹介しています。
性犯罪を止められないという方、家族が性犯罪をしてしまったという方は、自分や家族と重ね合わせてこのページを読んでみて下さい。

性犯罪をしてしまう理由に関する思い込み

痴漢、盗撮、露出という行為を改善したいという方の中には、カウンセリングに来られた時に「性欲をなくしたい。性欲があるからあんなことをしてしまったんだ」と言われる方がおられますが、性欲を無くしたいという意識は改善にはつながりません。
そもそも性欲があるから、痴漢、盗撮、露出をするということになってしまえば、もっと多くの人が同じような行為を行なってしまうでしょう。

性欲や性衝動が性犯罪が起きる一つの要因であることは間違っていませんが、最終的には自分の思考によって性犯罪をすることを決断している瞬間があるのですが、その点を認めなければ改善は難しいのです。

カウンセリングを受ける前に性犯罪をしてしまうのも、性犯罪を抑止するのも自分の意思であり、それを正しく成長させるためにカウンセリングがあると
いうことを理解しておいて頂ければ改善の可能性は高まります。

痴漢、盗撮、露出ができるという思い込み

心身ともに健康な男性であれば一定の性欲、女性への関心があるのは当然ですが、それでも痴漢、盗撮、露出をしない人はたくさんいます。

では、痴漢、盗撮、露出をしてしまう人はどういう人かというと、
『自分は痴漢、盗撮、露出してもばれない』
『女性は嫌がっていなかった』
『痴漢、盗撮、露出で捕まっても罰金で済む』
というような発想があり、痴漢、盗撮、露出をすることは可能だという思い込みを持っていて、その思い込みが行動を促進させてしまっています。

自分が性犯罪をしたいという歪んだ思いを上記のような思い込みで正当化してしまっているのです。
この正当化の思考がある以上は再犯を繰り返す可能性が高いと言えます。

性犯罪者の思い込みを変えることもカウンセリングの目的

痴漢、盗撮、露出という行為を改善するためのカウンセリングでは、クライエントの思い込みを変えていくことも重要な目的の一つです。

痴漢、盗撮、露出という行為に対する反省、衝動の我慢は必要ですが、長期的な視野で再犯を防ぐためには、クライエントの思い込みが変わり、そして行動、習慣が変わり、人格の変容という段階に至る必要があります。

当事務所は、何年も性犯罪加害者の改善のためにカウンセリングを行ってきた実績があり、改善のために辿るべき変化の過程もわかっています。
痴漢、盗撮、露出などを続ければ続ける程、被害者はもちろん、自分や家族の人生も狂わせてしまうので、表面的な改善ではなく、本質的な改善に取り組んで頂きたいと思っています。