この記事は、性犯罪加害者に認識して欲しいことを書いています。
性犯罪者は認知に歪みがある
性犯罪をしている人は、非常に都合の良い思考パターンを持っています。
そして、その考え方が再犯にもつながっています。
性犯罪のように、やってはいけないことを繰り返す人が持っている特徴的な考え方を認知の歪みと言います。
下記が、性犯罪加害者が持っている認知の歪みです。
- 相手は嫌がっていないはずだ
- 見つかることはないだろう
- 逮捕されても実刑を受ける可能性は少ない
- 気をつけてやれば、二度は逮捕されないだろう
- 止めようと思えばいつでも止められる
他にもいろいろありますが、主に上記のような思考によって、自分に対して性犯罪を行う許可を出しています。
このような考え方は、事実に基づいているわけではありません。
性犯罪者の都合の良い思考です。
性犯罪を止め続けるには認知の歪みを正さなければならない
性犯罪者は、上記のような思考パターンを持って痴漢、盗撮、露出、下着の窃盗、強姦などを繰り返して逮捕されるのですが、一度逮捕をされたとしても、同じ過ちを繰り返す人もいます。
逮捕されたこと、被害者や自分の周囲の人に迷惑を掛けたことで一時的に反省をしたとしても、性犯罪につながっている思考パターンに変化が生まれない場合は、何かをきっかけに衝動が生まれた時、その衝動を行動に移すための正当化をしてしまうからです。
性犯罪を抑止するためには、一時的に行動を止めているだけでなく、その間に認知の歪みを正して考え方を変える必要があるのです。
生活の中に表れる認知の歪み
性犯罪加害者は、数カ月間犯罪を止めることができていると油断してしまう人が少なくありません。
中には、勝手にカウンセリングを中断して、再犯をしてしまう人もいます。
まだ自分は性犯罪をしてしまう可能性があることを認められずにいると、ある日衝動が生まれた時に行動に移してしまうのです。
そのような人たちは、生活の中で認知の歪みが感じられる特徴が出ています。
家族に嘘をついたり、カウンセリングで継続するように教えられたことを続けない、周囲の人に再犯の可能性を指摘されると怒る、その他にも周囲の人を心配させるようなさまざまな言動があるのです。
認知の歪みを正すカウンセリング
認知の歪みを正す方法はカウンセリングです。
認知の歪みを変えるためには、現在の自分の考え方を否定しなければならないので、1人で変えることは難しいと言えます。
考え方を変えるにはストレスを感じるので、性犯罪加害者やその他依存症の人のカウンセリングを行っている時、認知の歪みを指摘すると拗ねたような反応を見せることがあります。
自分の犯した犯行やそれについて思うこと、その後の生活の中で感じたことや考えることについて正直にカウンセラーに話し、それに対してカウンセラー
が応えていくという過程の中で認知が変わっていくのです。
性犯罪抑止の啓もう活動をする前に自分と向き合うべき
性犯罪に限らず、依存症の改善過程にある人が公の場で、自分の体験について語るという活動されていることもありますが、これは一方通行の自己開示なので、話したことに対して他人からの指摘が入りません。
また、公の場であるために『良いこと』を言おうとして本心が話せ無いということもあります。
そのため認知の変化を期待することはできないので、認知の歪みが十分に改善できていないうちは、公の場で話すことは控えた方が良いと私は考えています。
自分が罪を犯したため、償うために何か社会に影響を与える活動をしようと思う気持ちは大切だと思いますが、自分がそれを出来る状態なのか、自分の言葉に責任を持てる行動を続けることが出来ているのかと自分の問い掛けて、カウンセリングをしっかりと受けて頂きたいと思います。