「ただ話を聴いて欲しい」というカウンセリングの依頼

『ただ話を聴いてもらいたい』という思いでカウンセリングを受ける人がいるのは、それだけ日常生活の中でただ話を聴いてもらう機会がないということでもあると感じています。
例えば、友達やパートナー、職場の上司や同僚、学校の先生などに話をすると、こちらが十分に話す前に自分の意見を言われたり、求めていないアドバイスを受けることもあるので、十分に話を聴いてもらえたと感じないのです。
カウンセリングの中では、「夫にただ話を聴いて欲しいと伝えてもすぐに意見やアドバイスをしてくるので、もう夫に聞いてもらうことはあきらめた」という話を聴くことも少なくありません。

話を聴くという行為は、誰にでもできることなので日常生活では身近な人に話を聴いてもらうことを求めるのですが、相手が満足できるように話を聴くということは誰にでもできる技術ではないので、身近な人に話を聴いてもらおうとして不満が生じてしまうのです。

とにかく一度カウンセラーに話を聴いてもらいたいということでカウンセリングを受ける人は、その人なりの話を聴いてもらう必要性を感じています。
カウンセリングに来られる方は、主には下記のようなことで話を聴いてもらう必要性を感じておられます。

• 自分でも話を聴いてもらうことで心が整理できそうな気がしている
• 身近にしっかりと話を聴いてくれる人がいない
• 身近な人には知られたくない話を聴いてもらいたい
• 少し重い悩みを抱えているのでカウンセラーに話を聴いてもらいたい

誰かに話を聴いてもらう必要性を感じた時は、誰に話を聴いてもらうのかよく考えて下さい。
必ずしもカウンセラーに聴いてもらうことだけが正解ではないのですが、相手を選ばずに聴いてもらうといくつかの問題が生じやすくなります。
あなたも友達、恋人や配偶者、自分の子供などに話を聴いてもらったことで、下記のような問題が生じたことはありませんか？

• 話を聴いて欲しいだけだったのに相手と喧嘩してしまった
• 相手からの意見やアドバイスによって余計に混乱してしまった
• 意見を言われて相手の否定されたような気持ちになった
• 話は聴いてもらえたが親身になってもらえてないようで寂しくなった

上記のようなことが起きるのは、話を聴いてくれている相手が悪いとは一概に言えないケースも多いです。
それだけ話し手に満足してもらえるように話を聴くということは難しいことなので、この話は身近な人に聴いてもらうのは難しいなと感じたらカウンセラーに相談を依頼して下さい。

ただ話を聴いてもらいたいだけだとしてもカウンセラーに話を聴いて欲しいという方は、この人ならじっくりと話を聴いてもらえそうだと感じるカウンセラーを探して下さい。

当社の場合は大阪にあるので、大阪や近隣の都道府県にお住まいの方は来談して頂いていますが、ZOOMやSkypeを活用して日本全国、時には海外在住の日本人の方からの相談をお受けすることもあります。
はじめてカウンセリングを受けようかと思っておられる方は、『話を聴いてもらうだけでカウンセラーに依頼をして大丈夫だろうか？』と不安に思われているかもしれませんが、話だけ聴いて欲しいというご依頼でも大丈夫ですので、安心して予約希望の連絡を頂ければと思います。

話を聴いてもらうというのは決して依存的な行為ではなく、自分の人生の主導権をしっかりと握って生きるために感情や思考の整理をしたり、自分と向き合って考えるという自立的な行為です。
誰にでも話を聴いてもらいたくなることはあるので、カウンセリングというものを上手く活用して頂きたいと思っております。