恋愛依存症の相談ができる場所をお探しの方へ

恋愛依存症の相談は、ご本人が恋愛という行為や恋人に依存していることを自覚している場合と自覚していない場合がありますが、両方を合わせると相談件数の多いテーマです。
恋愛関係は、お互いへの依存度が高くなる、心理的な未熟さを出しやすいという人間関係であるため、自分をコントロールできていないと恋愛依存症という段階にまで陥ってしまうからだと思います。

『カウンセリングで恋愛依存症の相談をしても良いのか?』と考えてしまう人もおられるようですが、恋愛依存症に幼少期に受けた心理的影響、認知の歪み、恋愛の相手との関係性など、複数の心理的要素が絡み合って生じている問題であるため、カウンセラーに相談することが望ましいと言えます。

恋愛依存症は別れることが難しいからこそ悩みが続く

恋愛依存症になると、自分が恋愛依存症だと自覚してからでも抜け出すことは簡単ではありません。
その理由は、恋愛依存症は下記のような傾向があるからです。

  • 別れた方が良いと思っていても別れることができない
  • 傷ついて別れてもまた同じ相手と付き合ってしまう
  • 後悔をするような恋愛をしてもまた同じような相手を選んでしまう
  • いつか相手は変わってくれると考えてしまう
  • この人を理解して支えられるのは自分だけだと思ってしまう。

このような傾向が当てはまるということは、辛い恋愛をしているはずなのにそれでも同じ相手と付き合い続けたり、似たような恋愛を繰り返してしまう点が恋愛依存症の問題点の1つです。

自分が恋愛依存症だと自覚できていない時は、上記のような傾向があると他人から指摘されても否定したくなりますが、自分の恋愛はこれらの傾向が当てはまっていると感じている場合は恋愛依存症であることが自覚できてきている状態です。
望ましくない恋愛を続けることは、自分の健康、財産、人間関係、時間などに損害が発生するので、恋愛依存症かも知れないと自覚し始めているのなら、そこから抜け出すことを考えて欲しいと思います。

恋愛依存症から抜け出せない理由

友達などに恋愛の相談をした時、「あなたは恋愛依存症かもしれない」と言われたことはありませんか?
そのような指摘を受けたとしたら、友達は相談を受けた時に『なぜそんな相手と別れないのだろう』という感想を持ったはずです。

誰かに相談をした時、相手が恋愛依存症だと感じたということは、あなたの心理状態や状況は下記のような状態になっていることが考えられます。

恋愛に依存している時は、幸せな恋愛だとは自分でも思えないのに関係を切ることができない、恋人がいない状態を想像しただけで不安で仕方ない、恋人のために自分は存在している…などという考え方に陥っています。
そのため、相手との適切な距離を保てなくなる、疑いや不満が募り口論や喧嘩になりやすい、という状態になります。

また、恋愛依存症の背景には、相手が人格に大きな歪みを抱えているというケースもあります。

その場合は恋愛関係が、身体的な暴力(DV)、モラルハラスメント、金銭のトラブル、人間関係の減少という問題を生んでしまう恐れがあります。

恋愛依存症は別れることが難しいからこそ悩みが続く

恋愛依存症に陥ってしまう人は、自己価値と自尊心が低い、困っている人を支えることで無意識に自分の心の穴を埋めようとしてしまうという傾向があります。
そのため誰かに必要とされていない自分、誰かを支えていない自分になってしまうと自己価値と自尊心が不安定になるので、別れた方が良い相手との関係を切ることができないということが起こります。

恋愛関係も夫婦関係も、ある程度は依存しあう部分はありますが、それが、相手に過度な負担や行動の制限を与えたり、損害をもたらすような負の依存関係であっては、健全な恋愛関係も夫婦関係であるとは言えません。
しかし、恋愛依存症という状態になっていると別れた方が良い相手と別れられなくなってしまうのです。

恋愛とプレゼント

相談依頼の多い恋愛依存症のパターン

恋愛依存症といっても、表面に表れている問題にはさまざまなパターンがあります。
自分は恋愛依存症ではないと感じていても、実はその状態は恋愛依存症だと言えるという場合もあるので、自分の状態が下記の内容に当てはまるかどうか確認してみてください。

・DV(ドメステッィクバイオレンス)をされていても別れられない

パートナーから暴力を振るわれ、その後には謝られたり、泣かれたりして許してしまうという状態に陥っている人がいます。
暴力というショックを与える行為と謝るという安心を与える行為を繰り返されることで冷静な判断ができなくなってしまい別れるという判断ができなくなっているという状態です。

・モラルハラスメントを受けていて自分に自信が持てなくなっている

パートナーから非難されたり、暴言を吐かれたりして自尊心を傷つけられるようなことばかり言われている状態で、自分はダメな人間なんだと思うようになってしまうことがあります。
自尊心が低下するほど別れるという判断をすることも難しくなってしまいます。

・相手にお金を貢いでしまう

相手のためにと、借金の肩代わりをしたり、生活費を工面し続けてしまう状態で、一時的にお金を貸すということは明らかに違います。
このように金銭的に搾取をされていても相手との関係が切れないのは、共依存といって相手の抱えている問題をお金を貸すということで加担してしまっている状態です。

・一人でいると不安で相手に何度も連絡してしまう

一人でいると寂しい、相手が浮気をしていないか不安になるなどの理由から、一日に何度も電話やメールをしてしまうという状態です。
連絡が取れないと異常に不安が大きくなっていきます。
このタイプの恋愛依存症は、相手を束縛したり、相手の人間関係に干渉したりという問題が生じていることがあります。


恋愛依存度チェックテスト

ここまでの内容を読んで頂いて恋愛依存症がどのようなものか理解して頂けたと思いますので、ここで自分が恋愛依存症かどうかをチェックしてみて下さい。

チェック項目はこちらです。

○すぐに人を好きになってしまう。
○相手に好意を持たれるとその相手のことを好きになりやすい
○優柔不断で、他人の意見に合わせることが多い
○人間関係で、相手と違う意見を言うと嫌われないかと不安になる
○孤独に弱く、一人で過ごすことが苦手
○恋愛関係が続いていても、相手に好かれているか不安になる。
○相手のスケジュールや交友関係を把握しようとする
○相手の頼りなさ、弱さに自分の存在意義を感じる


テストの結果はいかがでしたか?
これらの項目にたくさんチェックが入ったり、該当するものが少なくてもその影響が自分か相手、もしくは双方にとって負担になる恋愛につながって
いれば恋愛依存症であると言えます。

恋愛依存症を克服するために必要なこと

恋愛依存症を克服して、別れた方が良い相手と別れたり、付き合わない方が良い相手を選ばないようになるためには心を成長させることが必要です。
以下のような心の成長を獲得することで自分のことを大切に考えられるようになり、恋愛傾向にも変化が生じます。

  • 価値観を再構築して自己価値を安定させる
  • 自尊心を高めて自分の成長も未熟さも認められるようになる
  • 相手のことを尊重して束縛や嫉妬で自由を奪わないようになる
  • 物事を主観的と客観的な視点の両方から評価できるようになる
  • 自己評価の基準が過去の自分と今の自分になる
  • 感情が不安定になっても自分の力で安定させられるようになる

このような心の成長を獲得するのは決して簡単ではありません。
特に恋愛依存症になってしまう状態からは、心を成長させようと思っても現時点での考え方を変えるのに心理的抵抗が生じるので、元の心の状態に戻ろうという力が働いてしまいます。

もし自分の力だけで心の成長を獲得していくことが難しいと感じる方はカウンセリングを受けて下さい。
カウンセラーは、恋愛依存症という状態になってしまう心理的な問題やそこから抜け出すための心理的成長がどのようなものかを分かっているので、話を聴かせて頂きながら心の成長を促すようなアプローチを行うことができます。
自分の力だけでは難しくても適切なサポートを受けることで、心の成長が進んで恋愛依存症を克服した方もたくさんおられます。

恋愛依存症のカウンセリングをご希望の方へ

恋愛依存症の相談を受けた場合、カウンセラーは安易に別れることを勧めることはありません。
なぜなら、恋愛依存症といってもその状態には個人差があるため話をしっかりと聴かせて頂くことが必要だからです。
話を聴かせて頂いた上で別れることが望ましいと感じるケースもあれば、お互いの心の成長が進めば関係性も安定すると感じるケースもあるので、話を聴かせて頂いた上でどのような方向を目指すことが望ましいかを一緒に考えていきます。

恋愛依存症の克服とは、今の恋愛を終わらせることではなく恋愛において表面化している心の課題を自覚して、心の成長により課題を克服していくことだからです。
今抱えている悩みは相手との関係性によって生じているかもしれませんが、悩みを表面的に解決するだけでは同じことを繰り返してしまいます。
カウンセリングを受けて頂くことをきっかけに心の成長を促進して、別れるにしても付き合いを続けるにしても自分の人生の幸福につながる恋愛ができるようになって頂くことが大切だと思っています。


今、恋愛関係で悩んでいる方、一旦相手とは別れたけど自分の恋愛は依存症の可能性があるという方も恋愛依存症を克服するためにカウンセラーにご相談下さい。