子供に虐待をしているかもしれないという方へ

今、『自分は子供を虐待しているのではないか』という思いを抱えて記事を読んでいる方もおられるかもしれません。

子供のことは大切に思っているし、可愛いと思っているけど、感情的に接してしまうことも多く、そのたびに罪悪感に苛まれるというのは、親として本当につらいと思います。

ただ、『自分の行為は虐待かもしれない』という葛藤があるということは、子供への関わり方を見直していける可能性があるということです。
そのような思いが生じるのは、自責感という自分を責める気持ちがあるからなのですが、虐待をしているのにそれを認めることができない人は、あなたのような葛藤を持たずに生活しています。

虐待をしているかもしれないという葛藤があるからこそ、今から親子関係を見直すことができるのです。
あなたの行為が虐待だとしても、そうでなかったとしても子供への関わり方を見直すことは親子関係と子供の成長のためになる取り組みです。

この記事では、虐待を改善するための考え方とコミュニケーションの知識を記載しているので是非読んでみてください。
また、カウンセリングが必要だと感じておられる方は相談にお越しください。

子供への虐待を止めるための知識

子供に虐待をしているかもしれないと葛藤をしている方は、少なからず感情的に子供に対して接してしまうことが悩みになっているのだと思います。
これを改善するためには知識が必要です。

虐待というのは、感情を行動化したことで生じている問題ですが、感情を抑えようという思いだけで対処できるものではありません。
心の働きをコントロールするために必要なのは知識なので、まずはここに書いてあることを読んでみてください。

怒りの感情と子供への虐待

『怒る』という行為は、感情の高まりによって発生するもので、相手に問題があったとしても、無意識に行動の目的が自分の感情の高まりを鎮めることになっています。
しかし、怒っている自分に違和感や罪悪感を感じると感情が揺さぶられてしまい、それを鎮めるために激しい行動に出たり、怒り続けてしまいます。

子供に虐待をしてしまう人、子供への行動が虐待かもしれないと感じている人は、何らかの理由で感情が高まりやすく、その感情を自分の中に留めて整理をすることが苦手な人が多いと言えます。

そのため、しっかりと話を聴いて、感情を受け止めて、そして適切な行動ができるように教えてくれる人に相談することが望ましいのです。

叱る行為はコミュニケーションの技術

怒るという行為と似て非なる行為に『叱る』という行為があります。

叱るという行為は、自分の感情の高まりがなくても、子供の行動を正すべき理由があれば行う必要があります。
もし子供の行動によって感情の高まりが生じても、それを抑えつつ子供が受け入れられる言葉の選択、態度の強さによって伝えるべきことを伝えることが叱るということです。

『怒る』ことは誰でも容易にできることなのに対して、『叱る』ことはコミュニケーションの技術です。
そのため、上手くしかることができる人は、何らかの形で技術を学んでいるのです。

例えば、自分の親が上手に叱ることができる人だった場合、学校の先生やスポーツなどの指導者が上手に叱ることができる人だった場合は、叱られながら叱り方を学ぶことができているので、自然に叱る技術が身についているのです。

怒ることを止め、叱ることを目指す

子供への虐待を止めるということは、子供の行動を改めさせること間違いを指摘することを止めることではなく、子供に必要なことを叱るという行為によって伝えることができるようになることです。

子供を怒りたくないと思っても、子供というのは脳の発達が未熟であるため周囲の人に迷惑を掛けたり、自分にとって望ましくない行動を選択してしまうものなのです。
そのため、生活の中で親が子供の行動を正そうとする機会は生じます。
だからこそ、叱る技術を身に着けて、適切に子供に対してアプローチできるようになる必要があるのです。

カウンセリングをご希望の方へ

上記を踏まえた上でカウンセリングが必要だという方はご連絡下さい。

虐待を止めるためには、上記に書いてあるようなことを理解しておくことが大切ですが、知っていることを出来ることに変えることは簡単ではありません。
カウンセラーは、知っているを出来るに変えるための取り組みです。

専門的な知識を自分の行動に反映させるために必要なのは、自分自身のことを知るということが大切で、カウンセリングは自分を知るための取り組みでもあります。
悩んでいることについてたくさん話をしてもらうと、その中からカウンセラーは悩みの解決につながるポイントを整理して解決につながる提案を行います。

子供への虐待という悩みについても、虐待という行為だけでなく、その背景にある感情や考え方について話を聴かせて頂くことが解決の手掛かりになります。

自分の行為が子供への虐待なのではないかと思う方は、1人で悩みを抱え込まずカウンセリングを活用してください。