恋愛は男女の違いへの理解と受容が大切

カウンセリングで恋愛の悩みを聴いていると、カウンセラーの立場からは彼氏と彼女のそれぞれの言い分は理解できるけど、本人達が相手の言い分を受け入れることができないために衝突しているケースが多いと感じます。

恋愛の悩みの中で、お互いのコミュニケーションが上手くいかないというケースの場合、カウンセリングでは違いを認めることの重要性についてアドバイスをしています。

恋愛関係をよくするために、最初からコミュニケーションの内容を見直そうとする人もいるのですが、自分と相手の違いを認めることができるようにならないと衝突することを避けられないため、まずは違いを受け入れられるようになることが大切なのです。

恋人と仲良くするために理解すべき3つの違い

恋愛でも夫婦関係でも、コミュニケーションに大きく影響するのが、性別の違い性格の違い、そして生まれ育った環境の違いです。
性別の違いや性格の違いは、人間の脳の構造や質の違いでもあり、育った環境の違いは環境の中で身についた脳の働きの癖の違いです。

脳という観点から、性別と性格の違い、人格形成の違いについて知ることは、恋愛において相手と仲良くする手掛かりにもなります。
脳の話と言っても、そんなに難しいことはないので是非読んでみて下さい。

1.男女によって違う脳の働き

性別の違いは、男性に比べ女性の脳梁が大きいことが原因です。
脳梁とは、右脳と左脳を繋いでいるもので、これが左右の脳の 情報交換を行っています。
そのため、脳梁の大きな女性は、テレビを見ながら電話をしても、どちらの内容もある程度把握できていることが多いのです。

それに比べて男性は、脳梁が小さいためにテレビを見ている時に女性に話しかけられても上の空なので、女性に話を聴いていないと起こられることになります。
反対に女性は空間把握能力が男性に比べて高くないので、ものを立体的に認識する力が弱く、地図を読むことや車の運転が苦手 だったりします。

そのような違いがあることを理解して頂けると、相手のできないこと、苦手なことについて少し寛容になれると思います。

2.生まれつき性格の違い 〜気質の違い〜

コミュニケーションに影響するもう一つの要因は、気質の違いです。
気質とは、生まれつきの性格で一生変わることがない性格の特徴で、これは脳の働きというか反応の違いです。

ちなみにどの気質が優れているとか、劣っているということではなく、ただ単純に違いがあるのです。
気質の違いは興味や関心、得意なことや苦手なこと、愛情の感じ方の違いでもあります。
性別の違いも、気質の違いもその違いを認め合うことが男女間で良い関係を築いていくために大切なことです。

カウンセリングをしていると恋愛や夫婦関係の悩みには、どちらかというと性別の違いよりも気質の違いの方が影響が大きいと感じています。

3.育った環境の違い 〜人格と習慣的性格の違い〜

恋愛に影響を与える性格の違いは、人格と習慣的性格の違いによっても生まれます。

人格は生まれ育った環境で作られる性格の特徴であるため、多くの人は自分の人格の特徴を正確に把握できていません。
自分の人格に対して無自覚な部分があり、その無自覚な部分が人間関係の衝突に生むことが多々あります。
自分の人格に対する自覚を高めることも恋愛においても必要です。

わかっているけどやめられない行動、自分が執着をしてしまうこと、どうしても許せないと思ったり、寛容になれないことなどは、人格の影響がある可能性が高いです。

習慣的性格は、ある程度自覚できている行動のことであり、日々の生活の中で習慣が身についていくので、どのような環境で育ったかによって身につく習慣に違いがあります。

恋愛でも二人の習慣に違いがあることが多いので、お互いの習慣に対して尊重して理解したり、受け入れたりすることも必要になることがあります。
そのため、偏った習慣だけが正解だと思っている人は、一緒にいる時間が長くなる、同棲をする、結婚をするなどによって、相手への不満が募りやすくなります。

恋愛でもその先の結婚でも、相手の習慣を受け止めることができる心の余裕や価値観の柔軟性が必要になります。

カウンセリングで違いを認める力を身につける

恋愛関係では、お互いに違いがあるのは当然で、違い対して良いか悪いか、正しいか間違っているかという価値判断をしようとするのではなく、まずは違いをただ違いとして受け止めて、その違いはなぜ生まれているのかという相手の性格や育った環境への想像に思考を向けて頂くことが大切です。

上記に書いてあるような知識を持つということは、教養を得ることでもあります。
教養とは、理解を生むためのものであり、理解は人間関係を円滑にするために必要なものです。

お互いの違いが受け入れられずに関係性が悪化しているカップルがカウンセリングに来られることがありますが、カウンセラーは話を聴いて葛藤を生んでいる違いを明確にします。
そして、カウンセリングの中で2人が相手のことを理解して、違いについて歩み寄ったり、受け入れたりできるようにサポートしていきます。

2人だけで話をして違いを理解し合えるようになることは望ましいことですが、一度葛藤が生まれてしまうと自分たちだけで理解を深めていくことが難しくなります。
そのため、カウンセリングという手段で恋愛関係を見つめ直すカップルもたくさんおられます。

最初は、自分達だけでは2人の間に生じた葛藤を上手く治めることができなくてもカウンセリングを通じて話し合いを行っていくことで、2人だけで話す時の様子が変わってくることがあります。
それは、カウンセリングを通じてお互いの違いを認め、受け入れることができる力がついている証拠です。