日本には、社会から性犯罪が無くなるためにカウンセリングに取り組んでおられるカウンセラーがいます。
その中に1人が愛知県名古屋市でカウンセリングルームを運営されている竹内成彦先生です。
先程、愛知県の竹内先生のブログを読んでいて、性犯罪加害者に関して私が感じているのと同じような課題を感じておられると思いこの記事を書きました。

カウンセリングは罪を軽くする手段ではない

私のところにも全国から痴漢、盗撮、露出、強姦などの性的な問題行動を起こした方が、二度と同じようなことはしないために改善のためのカウンセリングを受けに来られますが、中には明らかに裁判所に出すための領収書をもらいに来ているなと感じる方もおられます。

そう感じた方は、やはり数回しかカウンセリングを続けることはなく、自己判断で来なくなってしまいます。
そして、その中には再犯をしてしまう人も少なくありません。

裁判で罪を軽くするためにカウンセリングを受けようと考えている時点で反省はできていないし、自分が抱えている問題の深刻さは理解できていません。
カウンセリングでは、初回から性犯罪が再犯をしてしまう可能性が高い問題であることは詳しく説明するのですが、領収書が欲しい人にとってはそんな話は頭に入っていないのです。

カウンセラーは、性犯罪加害者に対してカウンセリングに通うことを強制することはできず、できることはカウンセリングを継続することの提案のみです。
しかし、性犯罪という罪を犯して再犯の可能性を少しでも抱えている人は、その問題の解決に努めることは社会的な責任であるというくらいの気持ちを持ち生活して欲しいと思っています。

ずっと刑務所に入っているというわけではない以上、社会生活の中で同じことを行って被害者を増やすようなことがないよう責任を取ることが必要で、それは自己責任で性嗜癖障害を改善することなのです。

性犯罪加害者は再犯しない努力を継続することが必要

私のところには、性嗜癖障害の改善のために何年もカウンセリングに通い続けておられる方が何名もおられます。
その方たちはしっかりと改善が進んでおり、仕事や家庭の中でも自分の役割をしっかりと果たしていこうとされています。

行った行為自体は許されるものではありませんが、過ちを認めて改善を進めておられる姿を見ていると尊敬の念を抱くこともあります。

性犯罪加害者は、改善に何が必要かをわかっているカウンセラーのもとに通い続ければ改善する可能性は非常に高いと言えます。
改善するかどうかの分かれ道は、正直通い続けるかそうでないかの違いだと言っても過言ではありません。

性嗜癖障害は病気かもしれませんが、それによって行った行動には責任が伴い、病気であることは起こした行動の言い訳にはなりません。
性嗜癖障害を抱えている以上、改善していくことが責任を引き受けていく行為だと思います。
しっかりとカウンセリングを継続して、性嗜癖障害を改善されることを切に願います。