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2022/07/22
カウンセラーのブログ

宗教との距離感と私が勧誘を受けた体験

いつもブログを読んで頂きありがとうございます。
カウンセラーの衣川竜也です。
今回の記事は宗教について考えてもらうきっかけになればと思って書いています。

私は、母親の実家が浄土真宗のお寺だったので、比較的宗教を身近に感じて生活をしてきました。
多くの人は、お寺に行く機会は誰かの葬儀や法要の時など限られていると思いますが、私は母親の実家が自宅から車で位の距離にあったので、月に何度もお寺に行っていて、住職である母方の祖父もいろんな話をしてくれたので自然と宗教的な思想を聞く機会があったように思います。

そのため、大学生の時に親しくしていた友人Aさんから、「自分は○○○○というところに所属している」と聴いても偏見や警戒心を持って友人を見ることもありませんでした。

宗教への勧誘を断った時の話

同じ大学には、上記のAさんと同じ宗教団体に所属している人も数人いて、友人の友人ということでその人達とも休み時間や放課後に話をするくらいの仲にはなっていました。
そうしていつのまにか自分の周りには同じ宗教団体に所属している人が数人いるという状態になっていて、ある日Aさんからその宗教団体に入らないかという誘いを受けました。
そして、最初に誘いを受けてからその宗教団体の役職についている人を紹介され、その場で本格的な勧誘を受けたのです。

この時、「今よりも幸せな人生、充実した人生を歩みたいのなら○○○○に入信すべきだ」という感じで説得をされ、私は「良い人生を送りたいとは思うけど、入信する必要性は感じない」と答え入信を断りました。
そうすると、さまざまな言葉で説得をされたのですが、それでも幸せな人生、充実した人生とその団体に入ることが一致しているとは感じられず、一貫して同じ主張で断り続けたことを覚えています。

冒頭にも書いたように、私は母方の祖父がお寺の住職だったことも影響していたからか、当時から宗教的な教え自体はそれなりに意味のあるものだと思っていましたし、宗教の教えは人の心を軽くしたり、成長させてくれる要素もあると思っていましたが、1つの会に所属する意味を感じることはできませんでした。

当時から私はよく本を読んでいたのですが、私にとっては宗教的な教えも哲学や人の体験談、剣道を通じて学んだこと、ビジネス書に書いてあることも同じ価値として捉えていて、自分の人生の幸福度や充実度を高めるという点においては、全て意味のあるものだと感じていて自分が必要なものをバランスよく取り入れていけば良いと考えていたので、当時は熱心に勧誘されるほど違和感を感じたのです。

また、その宗教が唯一無二の素晴らしいもののように説明を受けるほど、そのような感覚になっている時点で多様な人種や価値観の人が生きている社会の中で幸せで充実した人生を送ることが難しいのではないかと思いながら話を聞いていました。
当時はさすがにこちらが感じている矛盾点を言葉にする勇気はありませんでしたが・・・。

私の宗教に対する考え方

上記のような体験もあってか、私は宗教は自分なりの関わり方が許されるものであった方が良いと思っています。
信仰をしているからと言って、その信仰の形にある種の答えがあって信仰の仕方が強要されてしまうようでは結果的に宗教と囚われてしまって幸せで充実した人生を送ることは難しいのではないかと思うのです。

1つの宗教団体に入ったことでこれまでの人間関係が損なわれたり、財産がなくなってしまうのは、偏った信仰の仕方が求められるからではないでしょうか。
当時私に入信を提案したAさんとは、その後も友人であることに変わりはなく、就職してからはほとんど会うことはありませんが、機会があればまた会いたいと思えるような人です。
Aさんが、私に入信を勧めたのも友人として私のことを思って行ったことだということはわかっていたのですが、勧誘時に受けたその団体の人の話からは、自分の距離感で宗教と向き合えるものではないということが強く感じられたのです。

人の心は不安定なものだからこそ信仰というものが支えになるということは、宗教が過去から残っているという歴史が証明していますが、時代の流れの中で宗教が誕生したころには明らかでなかったことも科学の力で証明されたり、当時とは比べ物にならないほどの情報を個人が扱えるようにもなっています。
このような時代だからこそ、私達は宗教も人生を豊かにするために1つの要素として捉え、宗教だけでなくさまざまな情報をバランスよく取り入れていくことが望ましいと考えています。

宗教との向き合い方のヒントになる書籍

宗教について興味深い説明をしているサピエンス全史という書籍があるので紹介します。
これは人類史で、読んでいくと人間とは何か、社会とはどうやって機能しているかなどがよくわかる内容になっています。
その中で宗教のことにも触れられています。

書籍の中で著者のユヴァル・ノア・ハラリは、「宗教とは、超人間的な秩序の信奉に基づく、人間の規範と価値観の制度」と定義できると書いています。
これはどういう意味かというと、宗教は神という超人的な象徴を人間が信じることにより、それが何らかの拘束力を生み、人間の行動を強制したり制限するものであるということです。

宗教は、上記のような性質のものであるため、宗教団体による事件が起きたり、宗教に傾倒して財産がなくなったり、家族関係が悪くなったりというようなこともあるのだと思います。

サピエンス全史を読むと、宗教も人間が作り出した生き抜くための、社会を構成するための知恵だったと感じると同時に、適切な距離感でより良く活用することが必要なものだと思いました。

 

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