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- 2025/09/07
- 相談事例
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強迫神経症
醜形恐怖症の克服とカウンセリング
醜形恐怖症とは
醜形恐怖症は、自分の見た目が醜いとしか思えず、その醜さによって他者から変に思われて恥ずかしさを感じたり、嫌われたりすることに強い不安や恐怖を抱くものです。
身体醜形障害、身体醜形症(BDD:Body Dysmorphic Disorder)と呼ばれることもあります。
何度も鏡を見ておかしくないかどうか確認を繰り返す、逆に醜い自分を見ることに苦痛を感じて鏡が見れなくなる。
外出前に自分の見た目がおかしくないか気になって何時間も確認を続けて待ち合わせに遅れる、気になりすぎて外出ができなくなる、写真を撮られる機会を徹底的に避ける、何度も整形手術を繰り返し受けるといったことが起こるため、日常生活に支障をきたす状態になっています。
醜形恐怖症は以前対人恐怖症や思春期妄想症とされていましたが、最近の診断基準であるDSM-5では強迫性障害関連症群、ICD-11では強迫性症候群に含まれています。
醜いと思うのは顔だけに限らない
醜形恐怖症は自分の顔を醜く思うイメージが強いですが、実際は体型(スタイル)、肌、髪、手、足、性器といった他の部分もあります。
とくに女性は顔とスタイルを他者と比較し、醜いと思ってしまう傾向が強いです。
醜いと思ったところを何とかしようとする意識が強いため、ガリガリにやせ細ったり、髪の毛を切りすぎて極端に短くしてしまったり、整形を繰り返したりする。
身体のどの部分が気になって執着するかは人によって異なります。
醜形恐怖症という自覚がない
醜形恐怖症で悩んでいる人は「自分が醜く見えてしまう症状だ」という認識ではなく、実際に自分は醜いと確信しています。
だから、醜い部分を直すために整形手術を受けるしかないと思いやすいわけです。
一人で解決しようと抱え込んでしまう傾向があり、その結果自殺に至るケースが少なくありません。
他人からすれば「気にしなければいい」「別に変じゃないよ」と思うだけですが、本人にとって見た目の問題は非常に深刻であると言えます。
醜形恐怖症の原因
虐待
身体的虐待、心理的虐待、ネグレクト、性的虐待といった虐待を受けた経験のある人が醜形恐怖症になりやすいと言われています。
親から愛情を受け取ることができず自分に価値を感じることができない。
自分に価値を見いだすために外見というわかりやすいものに飛びつき、執着してしまうのです。
虐待による心の傷は深く、傷付けられることへの恐れから隠せない見た目を攻撃されないようにする意識も働いているのではと思われます。
見た目に対する否定的な言葉
「ブサイク」「デブ」といった暴言から「目が細い」「鼻が大きい」といったパーツに絞った言葉まで様々。
相手が冗談で言っているつもりでも言われた本人が傷付いたのであれば醜形恐怖症の原因になりえます。
見た目を否定されたことで傷付き、これ以上傷付けられたくないという思いから見た目に執着する状態になってしまうのです。
メディアやSNS
最近醜形恐怖症で悩む人が増えているのはメディアやSNSの影響ではないかと言われています。
メディアやSNSでは顔やスタイルがいい人がもてはやされていて、まるで外見が良いことがすべてであるかのような錯覚に陥る。
化粧だけでなくアプリによる加工まで当たり前になっていることでもはや原形をとどめていない人も少なくありません。
外見への意識が向きやすい状態になっている中、自分の顔やスタイルを他人と比較しては醜いと感じるようになっていくわけです。
醜形恐怖症と生まれ持った性質の関連性
こだわりが強い
醜形恐怖症になる人はこだわりが強い傾向が見られます。
「これはこうでないといけない」と考えるのが見た目に対して向いてしまい、見た目にこだわって執着してしまうわけです。
整形をしてもなかなか納得しないのは細かい部分にこだわってしまうことが影響していると考えられます。
自分の理想とする身体イメージがあり、そのイメージとのギャップに囚われ続けているところがあります。
負けず嫌い
見た目に欠点があることを「負け」と捉え、負けたままでいることが許せない。
また、他者との比較において自分の見た目が劣っていることが許せない気持ちになっているところがあります。
勝ちへの執着がより良い見た目を求めることにつながっているのです。
負けず嫌いの性格は他者の意見を素直に聞き入れないところにも影響しており、見た目への執着をなくすことを困難にさせています。
完璧主義
完璧を求めるがゆえ自分の見た目に納得することができない。
「目が一重だから」「鼻が低いから」「胸が小さいから」等と完璧な見た目を求めていると気になる部分がいろいろ出てきます。
整形手術を受けてその一つが解消されたところでまた別の部分が気になる。手術を受けた部分がまた気になってくるケースも少なくありません。
完璧という実現不可能な見た目を求めるがゆえ、整形を繰り返すことになってしまうわけです。
醜形恐怖症を克服したい方へ
カウンセリングでは、見た目のことを中心に今思っていること、考えていることをなるべくそのままお話しください。
話していく中で自分と向き合うことができ、醜形恐怖症の本質が少しずつ見えてきます。
認知の歪みを修正する
醜形恐怖症の人は自分が醜いと確信しているため、共感的に話をお聴きするだけでは改善に至りません。
見た目の重要性、見た目に対する捉え方を修正できるように働きかけをしていくことが必要になります。
見た目に執着するのは自分の内面から目を背けたい心理の表れであるため、カウンセリングで自分の内面と向き合うことを繰り返していく中で見た目への執着は緩和していきます。
見た目がすべての感覚になっていて難しいのですが、自分の内面に価値を見いだすことができれば見た目に対する捉え方は変わるのです。
確認と回避を減らす
見た目がおかしくないかどうかの確認、見た目を気にすることによる行動の回避によって醜形恐怖症は悪化していますので、確認と回避を減らすことができれば克服へと向かいます。
ただ、確認と回避によって一時的な安心感を得ている部分があるため、減らすことは簡単ではありません。
確認と回避をリストアップし、減らせそうなことをカウンセラーと一緒に考えていくことから始めていきます。
減らすことができる毎に不安が解消され、今の自分の見た目でも大丈夫なんだと思えるようになっていくのです。
醜形恐怖症で日々見た目のことばかり考えて苦しい思いをしておられるようでしたら一度ご相談ください。
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