
心の悩みの相談は大阪のAXIAへ
- 2025/12/06
- カウンセラーのブログ
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その他
AIによってカウンセラーの仕事は奪われてしまうのか・・・

今回のカウンセラーのブログは、衣川竜也が担当しています。
最近、AIが話し相手になっている人も増えてきているという話を聴きました。
多くの人がどんなことをAI向かって話しているのかわかりませんが、AIとの対話はどこまでの満足感があるのでしょうか。
AIの発展と普及によって多くの仕事がなくなると言われていますが、AIに話を聴いてもらうことで得られる満足度が高いのであれば、カウンセラーの仕事は減っていく可能性があります。
ただ、私はAIではプロとしてしっかりとした実力のあるカウンセラーのカウンセリングを上回ることは難しいと思っています。
最近、AIが話し相手になっている人も増えてきているという話を聴きました。
多くの人がどんなことをAI向かって話しているのかわかりませんが、AIとの対話はどこまでの満足感があるのでしょうか。
AIの発展と普及によって多くの仕事がなくなると言われていますが、AIに話を聴いてもらうことで得られる満足度が高いのであれば、カウンセラーの仕事は減っていく可能性があります。
ただ、私はAIではプロとしてしっかりとした実力のあるカウンセラーのカウンセリングを上回ることは難しいと思っています。
AIカウンセラーと人間のカウンセラーの違い
本来カウンセリングとは、安全な場で自分の内面を言語化し、関係性を通じて変化を起こす営みです。
相談内容は人によって違いがありますが、自分の課題を解決していく上で自身に変化を起こすことは必要な条件と言えるでしょう。
カウンセリングの場合は、精神状態がマイナスのところから始まることが多いので、「心の回復」が求められます。
AIは対話には付き合ってくれますが、対話を通じて「心の回復」を担うのは本当に可能でしょうか。
心が回復するために必要な要素はいくつかあるので、AIとの対話も知識を得ることで不安が軽減されるなどの形で心の回復が起きる可能性はあります。
ただ、AIが対話の中で「受容」と「共感」を生み出すことはとても難しいため、この点においてAIが人間のカウンセラーを上回ることは難しいのではないかと思います。
受容とは、話し手の体験を是非で裁かず「今ここにあるもの」として認める姿勢です。
共感とは、相手の世界の理解に踏み込み、その感じ方に寄り添って応答する行為です。
カウンセリングは、クライエントがこの2つをカウンセラーの態度や表現から感じ取れることで、信頼関係の構築、心の回復、自立心の促進などが進んでいきます。
現時点では、AIに相談をしたことで「受容してもらえた」、「共感してもらえた」と感じることは少なく、対話をするということにおいてAIが人間よりも優れているのは以下のような点に限られます。
相談内容は人によって違いがありますが、自分の課題を解決していく上で自身に変化を起こすことは必要な条件と言えるでしょう。
カウンセリングの場合は、精神状態がマイナスのところから始まることが多いので、「心の回復」が求められます。
AIは対話には付き合ってくれますが、対話を通じて「心の回復」を担うのは本当に可能でしょうか。
心が回復するために必要な要素はいくつかあるので、AIとの対話も知識を得ることで不安が軽減されるなどの形で心の回復が起きる可能性はあります。
ただ、AIが対話の中で「受容」と「共感」を生み出すことはとても難しいため、この点においてAIが人間のカウンセラーを上回ることは難しいのではないかと思います。
カウンセリングにおける「需要」と「共感」
ここでカウンセリングにおける受容と共感がどういうものかを確認しておきましょう。受容とは、話し手の体験を是非で裁かず「今ここにあるもの」として認める姿勢です。
共感とは、相手の世界の理解に踏み込み、その感じ方に寄り添って応答する行為です。
カウンセリングは、クライエントがこの2つをカウンセラーの態度や表現から感じ取れることで、信頼関係の構築、心の回復、自立心の促進などが進んでいきます。
現時点では、AIに相談をしたことで「受容してもらえた」、「共感してもらえた」と感じることは少なく、対話をするということにおいてAIが人間よりも優れているのは以下のような点に限られます。
- 24時間対応可能であること
- 心理状態を言語で表現すること
- 対話内容に対する質問の提示
- 豊富な情報量に基づいたアドバイス
- 対話の内容の記録と振り返り
しかし、AIには下記のような課題もあります。
AIカウンセラーの限界
一方で、AIは以下のようなことを行うことは無理だと言えます。- 危機介入(強い自殺念慮、DV、虐待など)の判断
- 支援のための他の機関や専門職との連携
- クライエントからの転移に対する対応
- 沈黙、表情、身体反応を含む非言語的表現
AIには難しい「受容」と「共感」
AIが人間に代わってカウンセリングを行うことが難しい理由として強調したい点が「受容」と「共感」についてです。AIと人間の「受容」の比較
私自身も仕事でAIを活用していますが、その中で感じることはAIは人間の心が言葉によって影響を受けるということを踏まえて返答を返すように作られていて、「否定されない安心」を感じながら対話ができるということです。そのため一定の受容はAIが相手でも感じられる可能性があります。
しかし、人間は声色、間、沈黙の質、態度など非言語的な形でも受容されていると話し手に感じさせることができるため、AIよりもより高い安心感を対話の中で生み出すことができると言えるでしょう。
この違いは、対話の回数を重ねるほど大きくなり、AIでは人間同士の対話で得られる「受容された感覚」を提供することが難しくなるはずです。
AIと人間の「共感」の比較
AIは、言語のパターンから「あなたは〜と感じたのですね」と整った言葉を返してくれます。話し手が投げかけた話からくみ取れる感情に対しては、的確な言語表現で返答を返してくれると感じています。
ただ、人間同士の対話のように「その場の空気」を共有して返答をすることはできません。
さらに何度も対話を重ねることで見えてくる相手の現在の生活や成育歴などの背景を考慮した質の高い共感を示すことも難しいでしょう。
人間の場合は、相手のわずかな呼吸変化や視線の泳ぎに反応し、タイミングを合わせて言葉を選びます。
また対話の中で「その場の空気」を感じ取った上での共感が生まれます。
このような共感があってこそクライエントの自己防衛が和らぎ、深いテーマ(喪失、恥、怒り)についての開示が可能となるのです。
「受容」と「共感」によって示される人間の優位性
「受容」と「共感」という視点からAIと人間の違いを比べてみると、カウンセリングにおける人間の優位性が見えてきたのではないでしょうか。人間だからこそ生まれる深い受容を示す言語表現、「その場の空気」を感じ取ること、カウンセリングを重ねることで高まる共感の質が、AIカウンセラーよりも人間のカウンセラーが優れたカウンセリングを提供できる要因です。
私達カウンセラーは、これらの優位性があることに自信を持ってカウンセリングを提供することが大切であり、人間だからこ求めることができる「受容」と「共感」を追い求めて研鑽することが必要だと言えるでしょう。
AIカウンセラーの比較から感じられる戒め
「受容」と「共感」という視点からカウンセリングを掘り下げていくと、人間が自信を持てる部分は見えてきましたが、最後にAIの発展と普及が進む中で心に留めておくべきカウンセラーの戒めについて考えてみたいと思います。AIは感情を持たないからこそ深い受容と共感を行うことが難しいと言えますが、感情の影響を受けずに安定した対応を再現することが可能であるとも言えます。
それに対して人間は、自分の心理状態、相手との関係性の継続によって感情制御も困難になることがあります。
そのため感情の影響を受けて安定した対話を再現することが難しいのです。
この事実から言えることは、カウンセラーは質の高い受容と共感のあるカウンセリングができたとしても、その再現性を保つことが出来なければAIよりも安全なカウンセリングを提供することができなくなってしまうということです。
AIでは、深い心の琴線に触れるカウンセリングはできないかもしれませんが、安定した質を保つことはできるでしょう。
そのため人間は、受容と共感という点でAIを上回ることができても、常に安定した状態でカウンセリングに臨むための努力が出来なければプロとしてのカウンセリングの質を保つことができないと理解しておく必要があると思います。
私は、この記事を書くにあたってAIと人間のカウンセリングの違いについて考えたことで質の高いカウンセリングを行っていくためには自己研鑽、自己管理が欠かせないということを改めて理解することができました。
人間の方が「受容」と「共感」という点において上回っていると言っても、プロのカウンセラーとして求められるだけの受容と共感が誰にでもできるわけではありません。
カウンセラーが学習にとって得た知識、カウンセリングの実践で培った経験、自己管理によって整えられた心理状態がそろってこそ「受容」と「共感」の質は高まると考えると、AIカウンセラーより質が高いカウンセリングを提供することは簡単なことではないと言えるでしょう。
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