私たちは、日常生活をしているといつも何かの音に囲まれて過ごしています。
目覚まし、電話、電車、車、街中の人のざわつき等。何気なく過ごしている人達に
とっては、別段意識することもなく日々を過ごしている事と思います。

これがもし赤ちゃんであれば、聞き慣れない大きな音が急に鳴り響いて泣くということは
よくある反応であり、何も不思議に思うことはないでしょう。
ただ、成長と共に治まっていくと思われたこれらの反応が、治まらないことがあります。

そのようなお子さん達は、掃除機の音、雷、赤ちゃんの泣き声、救急車などのサイレン、
まわりの子ども達のざわざわとはしゃいだ声など、これらのような大きな音に対して、
耳を塞ぐ行為、または「うるさい!」と嫌そうに叫んだりする様子が見られます。

お子さんを見ていて、大きな音に対し普通ではない嫌がり方をするなと感じる事が
続くようであれば、聴覚の感覚過敏という可能性が考えられるでしょう。

 

感覚過敏には、突然の大きな音全般を嫌がるケースと特定の音を嫌がるケースがあります。

感覚過敏に当てはまる子たちの中には、聴覚が過敏であるため優れた音感を持つ子もおり、
音楽を聴いて、少し音が外れるだけで強い不快感を感じ極端に嫌がったりもします。

また、広汎性発達障害やアスペルガー症候群の特徴としてもこれらの症状は挙げられます。
脳機能のかたよりが影響しているとされており、聴力の感覚過敏は、身の周りの騒音が
拡大されて聴こえたり、音が響いて乱れたように聴こえるなど、音が気になって他の事に
集中できなくなります。

 

私たちは普段、冒頭で述べたように、日常で様々な音に囲まれながら過ごしています。
大きな音と呼べるものもたくさん耳にしながら過ごしているはずです。
では何故私たちは、大きな音にそれほど邪魔されずに日常生活が送れているのかというと、
カクテルパーティー効果というものが関係しています。

人間の脳は、パーティーのようなたくさんの大きな音や大勢の人の談笑が折り重なる中から、
自分の対話する相手の声を選び出して聴きとり、目の前の会話を成り立たせる事ができます。

カクテルパーティー効果とは、このように、実際には耳に入ってきている音も、必要な情報を
優先して選び、そうでないものを遮断することが出来る、“ 選択的注意 ”という脳の機能
による現象をいいます。
私たちは、多くの情報の中から必要な情報を選び出す力である、この選択的注意が働いている
おかげで、大きな音が周りにあってもその音に邪魔されることなくやるべきことに集中が
出来ています。

 

聴覚の感覚過敏はこの選択的注意が障害されている状態です。選択的注意が欠けていることは、
成長につれて徐々に改善されていきますが、そのままでは完全に改善することは難しいのです。

AXIAではご相談内容に応じて、カウンセリングのなかで、選択的注意の獲得にも十分に
効果を期待できると考えられるIMトレーニングという脳のトレーニングを活用しています。
ご希望があれば、IMトレーニングを専門に扱っておられる機関をご紹介することも可能です。

 

カウンセリングでは、脳と症状の繋がり・影響に着目しながら、心理面と脳機能などの知識
を元に、改善に向けてサポートさせて頂きます。

耳を塞いだり「うるさい」と言ったりとあらゆるカタチで不快であることを訴えますが、
どれほどの不快感であるのかを想像することが難しい為、ただワガママを言っているのだと
受け取られる事も多いのです。
訴えをはねのけるのではなく受け止めてくれる場所があるんだと感じてもらえるように、
お子さんの訴えや感情にしっかりと耳を傾けて、お子さんのペースを大切にしながら
関係作りをしていきます。

 

アスペルガー症候群のご相談について

発達障害の対策トレーニング