知識と人生経験で解決しようとしてはいけない

カウンセラーの指導やスーパーバイズを行っていると、自分の持っている知識や
人生経験でクライエントの悩みを解決しようとするあまり、応急処置のような
カウンセリングになったり、ひどい場合は的外れなカウンセリングになっている
ケースがあることに気づきます。

カウンセリングを行う上で知識を持っていることは大切だし、誰にでも人生経験
はあって、それがクライエントの問題解決に役立つアドバイスになることもある
かも知れません。
しかし、安易に知識や人生経験をクライエントに伝えてしまうことにより不十分
なカウンセリングになることがあることをカウンセラーはわかっておかなければ
なりません。

知識や人生経験の活かし方

では、カウンセリングの中で自分の知識や人生経験はどのように活かせば良い
のかということですが、それはクライエントの話をより深く理解するために
自分の知識と人生経験を活かせばいいのです。

傾聴には、話を聴くことによってクライエントの内面で気持ちがスッキリする
こと、気づきが生まれること、カウンセラーとの信頼関係が生じ始めること
などの効果がありますが、カウンセラーにとってはクライエントのことを深く
理解するための手段が傾聴です。

しかし、自分の知識や人生経験でクライエントの悩みを解決することに意識が
偏っていると、クライエントのことを理解するという手順が曖昧になります。
さらに理解するためには、まだよく理解できていないという部分を残して、
無理に解釈をせずに話を聴き進めていくことも必要になります。

知識と人生経験は、クライエントの話を理解するため、そして理解するのに
時間が掛かる部分もあるということを知るために活かすことが重要で、安易に
それらを使ってクライエントの問題を解決しようとしないことが大切です。

アドバイスを思いついても伝えない効果

私は、相談内容にもよりますが、アドバイスを思いついていても伝えるのを
待つことがあります。
アドバイスを安易に伝えないことで生まれる効果というものがあり、それが
カウンセリングを良い方向に進ませてくれることが多いからです。
主な効果は下記のとおりです。

  • 待つことによってさらに重要な情報をクライエントが話してくれる
  • クライエントが自ら大切なことに気づき、それがクライエントの自信になる
  • 自分が伝えようとしていたアドバイスは不十分だったことが分かる
  • 本当に必要なアドバイスは別にあることが分かる

カウンセラーは、上記のような効果を何度も体験するほどアドバイスを待つ
ことが必要です。
特にカウンセラーを初めて数年は、何度も待つことで得らえる効果を実感
できるくらいアドバイスをするタイミングを考えた方が良いです。

カウンセリングの中でクライエントを待つことは難しい

これまで私が指導をしてきたカウンセラーで、しっかりと待つことのできる
カウンセリングができていた人は2人ほどです。
それくらい待つことは難しいのです。

クライエントの役に立ちたいという思い、自分が有能であることを感じたい
という思い、またはカウンセラーの焦りや不安が安易なアドバイスを生んで
しまいます。
だからこそ、カウンセラーは、クライエントの話の理解に努めつつ、自分の
内面の働きも観察することを徹底して行う必要があるのです。

カウンセラーとしての臨床経験が浅い時、不安だからこそアドバイスをして
しまいそうになるかもしれませんが、じっくりと傾聴をすることによって
クライエント自ら解決の糸口を見出してくれたり、クライエントの心の中で
生まれた効果が悩みの解決につながることがあるので、経験不足な時ほど
クライエントの自己成長力を信じて待つことを心掛けて欲しいと思います。

 

 

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