こんにちは。AXIAの阪田です。
私のお姑さんはとても優しく、感謝する事もたくさんあります。
しかし本人には悪気のない一言が私にとって耳につく事がたまにあり、
お姑さんに言い返す事もできず、、、矛先は旦那さんに向けられます。

旦那さんにとっては「とばっちり」。理不尽極まりない出来事です。
しかしこれこそが、感情の転移。私はストレスが発散された事になります。

今回はこの「転移」について書かせていただきます。

「転移」「逆転移」とは

フロイトが発見し提唱した概念です。

転移とは、過去にクライアント様が大切な人(父・母親)に向けられた心に秘めた感情が、カウンセリングを重ねてゆくうちに、カウンセラーに向けられることを言います。
昔は回復を妨げるものと考えられていましが、転移が過去の重要な体験、特に無意識的な内容に近づく有効なきっかけになると理解されるようになりました。

そしてカウンセラーがクライアント様に対して向けられる感情反応のことを逆転移と言います。
クライアント様に対して感情移入しすぎる事は危険行為になりますが、お互いが共感しあうために必要な行為ともいえます。

クライアント様にみる、転移

過去に出会った方の例です。
介護の現場で出会った方で、旦那様を病気で亡くされ、子育ても終わり、お一人で暮らされている女性。
娘さんを立派に育て上げたことが一番の誇りである事は話の内容から伝わってきました。
娘さんはとても忙しく、会いに来られる機会が徐々に減ってきました。
その頃から私に対して転移が始まったように記憶しています。

転移は怒りと悲しみとして表出され、実は娘さんの子育ての後悔が大きいことを知りました。
プライドがとても高く、自信に満ち溢れていた子育てに対して、実は後悔が大きかった事。それを口にする事を我慢されていた事。
彼女の本来の姿を見たように思えました。
怒りの転移は、時にはすごい剣幕で罵倒される事もあり、受け止め難い時もありますが、
転移はクライアント様の心の叫びと思い、耳を傾けてあげる必要があると思っております。

夫婦間や子育てにみる、転移

最初にお話ししたお姑さんの話がまさに夫婦間に起こりうる転移。
他には、夫が会社の上司に嫌味を言われ、帰宅後に妻に上司に対しての怒りをぶつけてしまう事などです。
このような例は夫婦喧嘩に発展するきっかけにはなりますが、転移の知識があるかないかでは、夫婦喧嘩がエスカレートする歯止めになるのではと考えます。

子供によく見られるのが、学校と自宅では生活態度や印象が大きく違っていたという事です。
学校では優等生。自宅では親・兄弟に喧嘩をけしかけたり、乱暴したりなど。
個人懇談で先生の話を聞いてびっくりなんて話はよく聞きます。
親としては、学校で何かあったのかと心配になり、子供の心のsosに目め向ける事に必死になってしまいがちですが、
転移は信頼関係があってこそ起こる事であり、外で受けたストレスを家族に発散していると考えるなら、素直に受け止めてあげるだけで良い事もあるでしょう。

最後に

介護業界に長くいた事もあり、転移は多く目にしてきました。
自分の努力でどうにもならない患者様が多い現場だからこそ、介護や医療業界ではどうしても多くなってしまいます。
家族や周囲の方々は理不尽とも思える転移に、ストレスを抱えながらがんばっておられます。

知識として転移を知る事で、少しでもストレスの軽減につながる事を願っております。