こんにちは。
AXIAの大橋です。

性犯罪をしてしまった方のお話を聴いていると、
自分の犯行について、少しでも正当性があるように
しようと無意識に理由を考え、本気でそれをまっとうなものであると
考えている方が非常に多いです。

これは、依存症の方によくみられる傾向で、
アルコール依存やギャンブル依存の方も同じようなことをおっしゃる傾向にあります。

実際は、言っている事に根拠はありませんし、
している行為は犯罪で、どのような理由があろうとそれが正当性を持つことはありません。
カウンセリングが進むと、相談者の方も、それの考えに正当性がないことを理解されます。

しかし、この発言をしていた当初は、
本気で正当性のあるものとして考えていらっしゃいます。
なぜ、そんな風に考えてしまうのでしょう。

全てのはじまりは、「まぁいいか」

痴漢であれ、盗撮であれ、露出や覗きであれ、初めて犯行をした時、
バレなかった・捕まらなかった・隠しているものを見れた
・嫌がられなかった・こんなことしている自分はすごい など、勘違いのもと、
達成感や優越感など、ある種の快楽を感じます。
そして、その後に罪悪感などを感じ、人によっては、
捕まらないかと少しの期間はビクビクと生活をします。

その後、バレなければいいといった感じで、再犯をすることが多く、
そこから、罪悪感をごまかしたり、犯罪行為を正当化するための理屈を考えるようになります。

もし捕まったり、したことを真摯に受け止め、反省をしていても、
どこかで同じ心の動きをしていることが多いです。

この時に使われている心の働きは、防衛機制と呼ばれるものです。
防衛機制とは、人の心のストレスや都合の悪いことなどを何とかしようと、
無意識にその問題に対して働く心の仕組み
のことで、様々な対処をします。
この対処の方法の中でも、

他にもしている人がいるから、してもいいんだ
他にもしている人はいるのに、自分だけ捕まるなんて運がわるいからだ
など、ごく一部のことを全てに当てはまるかのように考えることで、
自分に少しでも正当性があるかのようにしようとする、
過度の一般化

反抗しないのは、嫌じゃないからだ
盗撮や痴漢をされたいから、セクシーな服装をしているんだ
などといった、自分の中にある不都合な欲求を、他人のものとして考える、投影

自分の性欲が強いせいで、性犯罪をしてしまった。
など、自分のした好ましくない行為に対し、都合の良い理由を
つけることで、自分の行為を正当化したり、仕方なかったということに
しようとする、
合理化

別に性犯罪をそこまで楽しいと思っていたわけでもないので、
やめようと思えばすぐにやめられる。
など、犯罪行為とわかっていてもやめられなかったことを認めない、否認

性犯罪を犯したのは、いつもキツいことをいう上司のせいだ!!
夜の生活を拒否する妻のせいだ!!
など、特定の人物や物などに向けられるべき欲求や感情の表現が難しい場合に、
対象を別の人物や物に置き換える、
置き換え

などといった方法がよく使われているように感じます。
この防衛機制が働き、とらわれることで、それが真実であり、
正当な理由だと考えるようになります。

そして、罪悪感が薄れ、現状や犯行を重ねた時の結末などを過小に評価し、
自分は正しい、大した問題のないことをしているのだからと、
将来や被害者、周りの人への影響なども想像できなくなっていく要因の一つとなります。

もちろん、本気で反省しているし、二度としないんだという気持ちを
持っているけれど、衝動が起こってしまうなどという方もいらっしゃいます。

これは、また別の原因によって起こっているのですが、
それについては別の機会にお話をします。

どちらにせよ、こういったことを考え、繰り返している内に、どんどん依存状態は強くなり、
状況は深刻化していくのです。

「まぁいいか」に負けない為に

ご相談に来られる方の中には、子供が生まれた、家を買った、
そんなライフイベントをきっかけに、このままではいけないと思い、
自分の意志で一時的に犯行を止めていた方もいらっしゃいます。

1年、2年だけでなく、5年6年もの間、犯行をしないでいられたという方もいらっしゃいます。

そんな方でも、

上記のような幻想が心のどこかに残り、

再犯してしまい、

仕事、家族、家庭、友人などを失った方もいらっしゃいます。

依存症は、一度なってしまうと、
例え衝動に打ち勝てるようになっても、
油断をした時を狙い、巧妙に犯行への衝動を起こしてきます。

それに気づかずに再犯してしまうと、
再度、強い衝動と条件反射的に行動をしてしまう状態へ逆戻り
します。

また、たった一度の犯行であったとしても、依存症になってしまうこともあります。

もし、この記事をお読みの方で、現在、自分がしてしまっている行為に対し、
少しでも悩み、やめないといけない・やめたいと思っていらっしゃるのであれば、
すぐにでもご相談されることをお勧めします。